労働関係の協調メカニズムを建設
労働契約制度の実施を全面的に推進する。2009年末現在、全国規模以上の企業における労働契約の締結率は96.5%に達している。労働契約の内容は規範になりつつあり、労働契約の履行状況は良好である。集団協商と集団契約制度を積極的に推し進め、労働者と雇用側との相互理解、相互信頼を増進させ、労働関係の双方が互恵・ウィンウィンの関係を実現できるよう推進している。2009年末までに、全国の有効な集団契約は、70万3000件に達し、9400万人の就業者をカバーしている。
労働関係の3者協調メカニズムの作用を十分に発揮する。2009年、全国の地区以上の都市と26の省の県(市)区では、政府、労働組合、企業の代表からなる労働関係の3者協調メカニズムを構築し、各クラスの労働関係の3者協調機構が、1万4000以上設立された。労働関係の3者協調メカニズムは、労働関係に関わる重大な問題について、意思を積極的に疎通させ、協力を強化し、意見の不一致を解消し、労働関係の調和と安定を促進する上で重要な役割を発揮した。
調和の取れた労働関係の建設を大いに推進する。2006年中国は「調和の取れた労働関係を構築する企業と工業パークの創建」活動を展開し始め、調和の取れた労働関係を構築するための基準制定とその実施、労働関係協調メカニズム建設の推進と先進的なモデルの表彰などの措置を通じて、企業と工業パークの労働関係の調和と安定を促進している。2009年末までに、全国の31の省(自治区、直轄市)で、調和の取れた労働関係の創建活動を展開した。
労働組合の重要な役割を積極的に発揮する。中国の労働組合は労働者・職員の利益の代表者であり、擁護者でもある。調和の取れた労働関係を構築する過程において、重要かつそれに取って代わることのできない役割を果たしている。2009年、全国の末端労働組合は184万5000で、395万9000の企業・事業部門をカバーし、全国の労働組合会員総数は2億2630万人である。各クラスの労働組合は、合法的権利を守る職責を積極的に果たし、労働者と雇用側が法に基づき労働契約を結ぶよう指導、手助けをし、就業者を代表して、企業と集団協商の展開と集団契約の締結を行い、所属企業の従業員の民主的な政策決定や民主的な管理と監督への参与、また労働人事紛糾仲裁への参与を組織し、労働者・職員に法律的なサービスを提供し、雇用側が国家法律法規を遵守するよう監督している。
企業の労働者・職員への人文的な配慮を強化する。ここ数年来、個別企業の雇用面に存在している問題に対し、中国の各クラス政府は、積極的な措置をとり、企業側が労働者・職員に対する人文的な配慮を確実に強化し、労働者・職員の生産生活の条件を改善することや、労働者・職員における訴えの伝達メカニズムを完全なものにし、労働者・職員の相互交流のプラットホームを建設し、労働者・職員のカウンセリングと健康コンサルティングのサービスを展開すること、そしてまた同時に、社会世論を積極的に導き、調和の取れた労働関係を共に築き、良好な社会的雰囲気を形成させるよう努力する。