幹部人事制度の改革を深化
改革開放以来、中国は幹部人事制度の改革をたえず深化させており、前後して『幹部人事制度改革を深める要綱』と『2010—2020年幹部人事制度改革を深める計画要綱』を公布し、党と政府の機関、事業体と国有企業の特徴に合わせて、分類して管理し、多くの人材を導入し、すべての人がその才能を尽くし、有能であれば抜てきされ、そうでなければ降格させるというような、公平かつ公正な、活力に満ちた幹部人事制度をちくじ形成した。
党と政府の機関では公務員制度を推し進める。公務員の採用から職務の昇進まで、競争メカニズムを導入し、公開選抜、競争採用などの競争的な幹部選抜方式を普遍的に推し進め、優秀な人材が頭角を現わすよう促進した。2006年から2009年まで、試験を通じて、全国では総計52万8000余人の公務員を採用した。2003年から2009年まで、全国で総計4万人の党と政府の指導幹部を公開選抜し、各クラスの党と政府の機関で、競争採用を通じて指導職に就いた幹部は総計33万9000人となった。幹部の選抜・任用、考課・評価、管理・監督などを行う中で、民主を充分に発揚し、民主的な推薦を行うことは、幹部の選抜・任用の中で必然的なプロセスになり、民意調査、民主的な評価方法は広く運用され、幹部工作の民主化の程度がよりいっそう高められた。幹部の流動化は引き続き強化され、重点部門、重要なポストに就いている指導幹部の流動は制度化され、国の経済と社会の発展戦略と人材戦略、地方の経済と社会の発展の配置と支柱産業、及び重大項目の建設などにおいて、市、県と中央国家機関、省クラスの党・政府機関間の指導幹部の相互流動が進められている。また、中央国家機関と東部の発達地域から多くの幹部を選抜し、西部地区に出向、赴任させる。2003年から2009年まで、全国の計230万2000人の機関幹部が流動した。職務任期、定年退職と解雇、辞職などについての制度を整備し、指導者にも平職員にもなりうるという流動化の幹部制度を推し進め、正常な人事の更新交替メカニズムをつくる。全国で統一的に職務と等級を結合する公務員の給料制度を実行し、仕事の職責の程度と給料の高低の関係を合理的に体現した。
事業体は雇用制度を推し進める。雇用契約の締結を通じて、部門と従業員の間の人事関係を規範化する。職務設定、公開招聘、競争採用、評価賞罰、辞職免職などに関する制度を確立し、権限と責任がはっきりし、科学的に分類され、メカニズムが弾力的で、監督管理の強力な事業体の人事管理制度を確立している。2009年末現在、全国の事業体で雇用契約を締結した人数は80%に達した。2009年、22の省(自治区、直轄市)の事業体における新入社員の中で、公開招聘の方式で採用された比率はその総数の80%以上に達した。事業体では業務成果報酬制を実施し、各担当業務の職責、担当部門の業績、実際の貢献度を密接に関連づけ、独創性、創造性を奨励するインセンティブ・システムと、市場化された人材選抜・登用システムをほぼ確立した。事業体の各種の人的資源の積極性と創造性を引き出している。
国有企業の人事制度を健全かつ完全なものにする。現代企業制度の要求に基づき、国有企業は理事会の規範化の建設を推進し、企業が持続的、急速的、健康的に発展するために、体制の保障を提供した。企業の経営管理人材の選抜・任用、業績考課・評価、激励・監督などの管理制度を確立し健全なものにしている。市場メカニズムの調節、企業の自主的分配、従業員の民主的参与、政府が監督・指導するという給料分配制度を確立し、企業の発展と従業員の給料レベルの向上を促進した。市場によって人材を配置する基礎的役割の発揮を重んじ、市場化した人材選抜・任用メカニズムを初歩的に確立し、2003年から2009年までに、公開招聘、競争採用などの方式を通じて雇用された経営管理人材は、33万4000人から52万1000人に増加した。