三峡集団がCSR報告を発表 気候への影響を説明

三峡集団がCSR報告を発表 気候への影響を説明。 「極端な気象現象の増加は多くの要因と関係があり、科学者もまだ結論を出していない。長江中・下流域の干ばつを三峡ダムと結びつけるのは、三峡ダムに対する余計な心配だ」と、近ごろの社会における三峡に対する疑問について、中国長江三峡集団公司の陳飛社長は取材に応じ、説明した。

タグ: 三峡 気候 影響 社会責任

発信時間: 2011-06-20 13:50:10 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

「極端な気象現象の増加は多くの要因と関係があり、科学者もまだ結論を出していない。長江中・下流域の干ばつを三峡ダムと結びつけるのは、三峡ダムに対する余計な心配だ」と、近ごろの社会における三峡に対する疑問について、中国長江三峡集団公司の陳飛社長は取材に応じ、説明した。

中国三峡集団は20日、創立18年で初めてとなるCSR(社会責任)報告を発表した。報告によると、2010年末現在、中国三峡集団の総資産は2855億元、設備容量は2147万キロワット、うち三峡発電所は1830万キロワット、同集団の年間発電量は1000億キロワット超だった。2010年の同集団の主要業務収入は290億元、利益総額は141億元で、中央企業の中で15位につける。

社会で関心が持たれている気候変動と住民移転の問題について、陳飛社長は「三峡集団は水資源の利用効率を高め、長江中・下流域の干ばつ防止・水利用の緊迫状態を緩和した」と話す。

今春に入り、長江中・下流域は歴史上まれに見る大干ばつに見舞われた。三峡ダムプロジェクトが異常気象を誘発したとの見方もあり、これについて陳飛社長は、「三峡集団は国家洪水・干ばつ防止総指揮部の政策に基いて干ばつ防止・水補給の応急措置に取り組み、下流域への水補給を早急に行い、長江中・下流域の干ばつ防止・水利用の緊迫状態を緩和し、下流域の水上輸送環境を改善した。今年1~5月、三峡ダムは下流域へ200億立方メートルの水補給を行った」と述べた。

また、三峡ダムプロジェクトの洪水防止基準について、次のように説明した。三峡ダムは自身のダム貯水量を調節して下流の荊江河区間の安全を確保し、「100年に一度」レベルの毎秒8万3700立方メートルの洪水に対応できる。三峡ダムと荊江分水区の総合的運用は、江漢平原地区の安全を確保し、「1000年に一度」レベルの毎秒9万8800立方メートルの洪水に対応できる。「1万年に一度」の洪水防止基準は毎秒11万3000立方メートルで、10%の流量が増えても三峡ダムは安全ということになる。

住民移転の問題について、報告は、中国三峡集団は国家条例と関連政策に厳格に基き、住民に移転手当てを早急に支給し、移転住民のニーズに応じるとしている。また、三峡発電所の発電利益から計上した住民移転後期支援基金は、移転住民の生活保護やダム周辺の産業の発展に用いるという。

2010年末現在、三峡集団が移転住民に支給した移転手当ては約840億元、住民移転後期支援基金は31億元に達した。

国有資産監督管理委員会の黄淑和副主任は、「三峡ダムプロジェクトは全国が関心を寄せ、世界が注目する事業で、現在も意見が一致せず、論争が続いている。三峡集団は社会にプロジェクトの実情を伝え、よい情報を報告し、よくない情報も公表する責任がある」と話す。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年6月20日

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