再び世界で活躍することが、日本企業の共通の目標である。しかし、輝かしい歴史を残し、栄光と夢を積んだ巨大な工場が企業の負担となっている。
ソニーには168200名の従業員と2000以上の製品がある。イヤホンからSDカード、携帯電話からデジタルカメラ、医療用プリンタから3D映像機器まで、ソニーの生産ラインはあらゆるものを扱っている。パナソニックやシャープ、三菱、富士ゼロックスも同じだ。ただ違うのは規模だけである。
また、ソニーはコロンビア映画とコロンビアレコードを買収し、音楽事業を発展させ、デジタルアミューズメント産業で覇権的な地位を獲得しようとした。しかし、世界は大きい。ソニーはすべてを手中にすることができなかった。そのかわりに、ソニーは業務を拡大しすぎたことにより、新たな事業が同社の利益に損失を与えることになった。そして、ソニーは足元がおぼつかなくなる。
「ソニーの最大の敵は自分自身だ」。このほどソニーのCEOを退任したストリンガー氏は7年間の奮闘を終えてこのように述べた。象のように膨れ上がったソニーと猫のように柔軟性に富んだアップル。そちらが勝つかは言うまでもない。