韓国『朝鮮日報』3月17日付の記事、『アメリカの「中国語ブーム」の背景にあるのは』によると、アメリカ人は世界でもそれほど外国語を学ぶことに対して関心が薄い人々であると言える。アメリカ人が「外国語に興味がない」のは怠惰だから、或いは学力が低いからではなく、他の国の人々が英語を必死に勉強するため、アメリカ人は外国語を身につけなくても意思疎通ができるのだ。そのため、アメリカ人は外国語の学習に費やす時間やお金を、他の能力や技術を伸ばすために使うべきであるとの考え方を持っている。
しかし、アメリカの富裕層やインテリ層の間では「中国語学習」ブームが起こり始めている。サンフランシスコには教科の90%を中国語で教えている幼稚園がある。授業料は年間2万米ドル以上だが、150名の園児のうち、半数以上は「中国系」とは何のつながりもないアメリカ人であるという。カリフォルニア州オークランドにある中国語学校の生徒数はわずか1年で3倍に増え、新たにインターネットのテレビ電話で、北京に住む教師と直接会話しながら学習を進めることができる特別カリキュラムを設けた。また、とある弁護士が子供の中国語教育のために、1年間休職して中国の成都市で生活したことがメディアに取り上げられ、注目を集めた。
全米外国語教育協会(ACTFL)のデータによると、アメリカ全土の公立中学・高校の生徒のうち、第2外国語の学習で中国語を選択した生徒は2004年の2万人から2012年には10万人以上に増加している。更にアメリカ政府は今、「100,000 Strong Initiative」という流暢な中国語を話せる人材を10万人育て上げることを目指す計画を推し進めている。
このような変化が起きているのは、アメリカ人が「将来、より良いキャリアを築き、より安心でき、より豊かになるためには中国語が不可欠である」と考えるようになったからである。多くの国で、人々が熱心に英語を勉強しているのも同じ理由である。中国経済の規模と影響力が飛躍的に大きくなり、アメリカと肩を並べることができるようになるにつれ、「中国語をマスター」することが最も重要な競争力となるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年3月日