だが私はアベノミクスで最も重要なのは第3の矢、つまり成長戦略だと考える。日本経済の直面する試練は過去数十年間直面してきたデフレだけではなく、高齢化や労働力の減少といった問題もある。アベノミクスは日本経済の直面するこうした問題に向き合い、解決しなければならない。このため成長戦略が非常に重要となってくる。そしてこの成長戦略は日本と中国、韓国などアジア諸国との自由貿易圏、東アジア地域内の経済協力も後押しするだろう。
記者:このところの中国経済の減速をどう見るか。
湯元氏:これまで多くの人は中国の経済成長は8%以上を維持するはずだと考えていた。だがこうした成長速度は調整の時期を迎えた。現在中国は非常に厳しい試練に直面している。まず中所得国の罠を回避しなければならない。これには年金、医療システムなど国内体制・制度の改革が不可欠だ。
過去10年間、民営企業の発展は中国経済の成長を大変後押しした。したがって、続いて国有企業改革を行なうと同時に、引き続き民営企業の発展を支援すべきだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年7月13日