評論:下が揺れた、だからこそ上は揺れない態度を

評論:下が揺れた、だからこそ上は揺れない態度を。 先週2011年3月11日午後、東日本大震災が日本の関東、東北地方を襲いました。現在震災から数日が経過し、次第にその震災の深刻な被害状況、そして復旧作業の難航している状況が判明してきました。また一方では日本人の規律の良い助け合い精神、寝ずに作業に当たる専門家の情熱など心温まる話も多くきかれます…

タグ: 震災 津波 危機管理 原子力発電所 福島

発信時間: 2011-03-17 10:04:25 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

さらに、「計画停電」についても、「全力で市民が節電」あるから「無計画になった」ことを肯定する節がありますが、これも誤っています。「全力で節電」することにより、いかにシナリオが描けるかを想定し、節電量によって、シナリオA(節電率高い):第一グループは停電無し、第二グループは停電無し・・・、シナリオB(節電率中程度)::第一グループは停電あり、第二グループは停電無し・・・、などと表現すべきであって、シナリオがひとつ(実行する;0か1)しか提示されず、それが節電の努力によって土壇場になって実行されるか否かということが対策本部側にもルールがないことでは管理不足です。決して「全力で節電努力が故に無計画」であっていいということではありません。また、その情報周知の方法についても曖昧でありました。

情報の受け手である市民からすれば、シナリオがあろうとなかろうと、周知に時差がありますから、結果的には表面上、今回の「本当に無計画な計画停電」と同じように、土壇場で変更されるように生活実感として感じられるかもしれませんが、あとで確認すれば、対策本部はシナリオに従ってリスクマネジメントが成されているという暗黙のコミットメントを社会にうちだしていることになります(無計画に感じられたけどシナリオ通りだった計画停電)。

リスクマネジメントは、指示系統を確立する段階、起こってしまった事件の原因を究明分析する段階、発生事件ならびに今後の対処事項について人災(≒人による管理エラー+末端的ヒューマンエラー)の発生可能性箇所を特定しておく段階、現段階での情報から最善の対応策を協議策定する段階、今実際の対応策を決定実行する段階、とったそれぞれの段階を素早くおこない、そしてそれぞれの段階で必要に応じて「適切な形式で」、「適切な範囲内で」情報をコミットメント(≒発表)する、ということが挙げられます。

今回は主体者らがリスクマネジメント能力に欠け、結果的に今回の計画停電の混乱や、メルトダウンの発生可能性、そしてそれに対する国民・国際社会の不安を極めて大きく高めてしまう事態になってしまいました。実際の災害現場で、がんばられている救助作業員・各種専門家・自衛隊の皆さんがいらっしゃる一方で、政治の指導力不足・リスクマネジメント能力の低さを僕は非常に残念におもっています。

一連の事態は、まだ収集していませんが、少し長期間の視点に立てば、僕はこれから訪れるであろう日本の問題は山積しているというだけでなく、かなり具体的なものであるとおもいます。とりわけ、僕が危惧しているのは、さらなる日本の産業力の沈下です。

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