日本は全国的に梅雨が開けまして、夏本番をむかえた所です。皆さん体調崩されていませんか?
北京では梅雨がありませんので、「さー夏本番!」という切り替えのタイミングはありません。僕が北京に住むようになって思ったのは、「切り換えスイッチ」としての日本の梅雨はいいのかもしれないなぁということです。あのじめーっとした、世界でも類をみないほど不快指数が異常なほど高い日本の梅雨・・・。これが終わると、一気に夏がやってきます。だから、梅雨は春と夏を分けてくれる変わり目スイッチなわけですね。
不快さを考えなければ、「季節感」を届けてくれる梅雨をみ直してみるのもよいのかなぁと思いました。
さて、今日のテーマは、何かと話題の中国の高速鉄道です。
北京―上海間で高速鉄道が先日開通しました。中国共産党結党90周年の記念事業とも言える一大社会インフラのお目見えでしたね。その高速鉄道で使用されている技術特許の所在(果たして中国オリジナルの技術なのか?それとも他国で開発された技術の転用なのか?そして、これらの解釈によって特許保有の主体を誰と認めるか?)などをめぐって日本のメディアでもとりあげられていますが、これは中国の先進国入りを観る上で大きな意味をもちます。
一国の「成長」の評価の中で、例えば軍事面での強大化というのは見え易いわけですが、産業面での成長度というのは見えにくい部分が多いです。この産業成熟度は主に3つあります、1つは、GDPなどの名目的に貨幣尺度で測られるものでありまして、実際の物理的なハードインフラをともなうこともありますし、またマもう1つは、ネジメント技術等のソフトウェア的な無形資産、無形知識の社会蓄積の程度であります。さらにもう1つは、超ミクロレベルでの、企業で働く個人個人の能力・慣性・意識等、「人」の素質であります。
今回、中国高速鉄道で使用されている技術特許などについて、もし国際的な基準を無視して中国独自の技術だと主張することは、中国にとって諸刃の剣であります。確かに、直感的に考えて、短期的にこの技術を主張することで得られる便益は中国一国として高くなります。それは、その技術をさらに転用する他の経済活動において国外に対価を支払う必要がないわけですから、ミクロの企業レベルで考えてもわかりやすく「お得」な状況を国の保護のもとにつくりだしているわけですね。
一方で、この特許技術管理を国際的なルールにのっとらずに国家ぐるみで強引にやってしまうと、あくまでも「強引」なわけですから、他国からすれば中国はルールにのっとらないプレイヤーとして見なされ続け、1つは中国の先進国としての対外調整についてのレベルを下げることになるのは明白です。これによって、純粋な経済活動だけでなく多くの面で中国が他国との距離をさらに広げてしまい、多くの便益を逸することになるでしょう。