横浜市で増え続ける中国人転校生

人民中国  |  2010-06-18

横浜市で増え続ける中国人転校生。

タグ:中国人転校生 中華街 市立中学校

発信時間:2010-06-18 14:06:38 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

外国籍生徒の進路

かくして存在はしている国際教室だが、港中の中国人総数は度を越えている。たった二名の教師が請け負える生徒数は限られており、本来学習支援の必要な子どもがそれを受けられていない現状がある。

休み時間、一人の女生徒が国際教室に駆け込んできた。目に涙を溜めながら、中国語で土屋先生に訴える。「体操服を忘れたの。日本語でなんて言うの」。その後ろには、男子生徒を連れた先生が立っている。「中国語で何か言っているんですが、訳してください」。国際教室は、時に駆け込み寺と化す。同時に、日本語のできない生徒らも、休み時間になると真っ先にここへやって来る。人数が多い故に、中国人で固まり中国語だけで話す子どもが多い。彼らの日本語が上達しないことも、港中ならではの課題になっている。

この中には、高校入試を間近に控えた三年生の姿もある。ここ2、3年の間に来日した彼らは、日本語がままならない。いずれも親の出稼ぎで、訳も分からぬまま連れて来られた生徒ばかりである。高校入試を安易にとらえる親たちは、入試直前でも平気でわが子を呼び寄せる。

国際教室に集まってくる中国人生徒たち

神奈川県には、「在県外国人等特別募集」の高校入試制度がある。来日三年以内の外国籍生徒であれば、全日制前期は面接のみで受験することが可能だ(後期は学力テストを含む)。しかし、特別募集を採用している県立高九校に対し、横浜市立の高校はわずか一校(昨年度合格者は四名)。日本語もおぼつかなく、学内テストで点数を獲得できていない彼らに望みは少ない。2009年の学校基本調査によれば、神奈川県内の外国籍中学生は2141名。この中の全てが特別募集を活用するわけではないが、横浜市だけで一校とは、あまりに少ない数字である。

全日制高校合格を望めない生徒は、定時制を選ばざるを得ない。定員割れしていれば誰でも入学できるからだが、中途退学する率も高い。慣れない日本語への挫折、昼間高校に通う友だちとのすれ違い、アルバイト生活から来る疲れ、こうした原因がよく聞かれる。学校を辞めた子どもたちが職を求める先は、やはり中華街だ。

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