<第四手> 国際チャンネルの開設
いま、世界の世論づくりの重要な地位は欧米の大手メディア、特に米国の主流メディアが占拠し、世界に向かって「米国式」の思考や観点を提供している。
この独占状態を打破するために、日本は多額の資金をつぎ込んで世界一流のメディアをつくり、国際的な発言権を取得しようと努力しているところである。06年、当時外務大臣であった麻生氏は英語の国際チャンネルを開設し、海外に日本の文化を積極的にPRしようと呼びかけた。そして09年2月、10年間の準備期間を経て、NHKは海外視聴者向けの24時間放送の英語チャンネルを開設した。
「世界にリアルな日本を伝える」「日本に対する誤解を少なくする」ことがNHK国際チャンネルの重要な使命だ。国際チャンネルは「国家PR」の先鋒としての役割を担い、日本の国家PRの強力な武器となっている。日本政府はこのためにNHKに68億元の資金を割り当てたという。日本政府は自分たちの意図――このプラットフォームを使って、「アジアのスポークスマン」としての国際イメージをつくり、世界に日本政府の声を伝える――を少しも隠そうとしていない。