北京日本学研究センターの徐一平主任に聞く

北京日本学研究センターの徐一平主任に聞く。

タグ: 留学生活 北京外国語大学 北京日本学研究センター 徐一平主任

発信時間: 2010-08-17 14:49:26 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

----当時の留学の経歴をどのように考えますか。

留学の経歴は私にとって欠くことができないものでした。元々私は日本語専攻の出身で、日本語教師でもあり、学生たちにただ言語を教えるだけでなく、日本という国の文化や歴史背景に対する一定の理解が必要です。その国を理解していなければ、講義の信頼度も低くなり、学生から評価されなくなります。ですから留学は私の一生の業務において非常に重要な経歴です。

----中日の間の格差と違いは何だと思いますか。

中日両国の長年にわたる交流の歴史を振り返ると、今日のように両国の実力がこれほど近づいた時期はないと考えます。日本人はいつも謙虚に、日本は古代から中国の優れた文化を吸収してきたと言います。しかし日本人は非常に聡明で、中国から学んだ後、自ら蓄積し消化してきました。江戸時代以降、日本の発展は非常に急速でした。中国大陸が列強に虐げられているのを見て、日本人は明治維新の時に西側国家に学ぶ方向に転換し、富国強兵の道を歩み、アジアで覇権を求めて逆に中国を侵略しました。後に日本は第二次世界大戦で負けましたが、日本人は心の中では中国に負けたのではなく、米国に負けたのだと考えています。中日国交正常化が行われた1970年代、中日の間にはしばらくの「ハネムーン期」が存在しました。日本はまた中国に円借款を惜しげなく提供し、大国の度量を見せました。しかし日本は中国がわずか2?30年という短期間に日本を越えるとは思いもしませんでした。日本のアジアのトップとしての地位も揺らいできました。逆に中国も同様で、古くから日本を「小日本」と見なし、当時清朝の海軍の力は日本を大きく上回っていましたが、こうした状況下で日本に負けたことは、清政府の腐敗以外に敵を軽視したことも重要な原因の一つでしょう。中日の国交正常化以降、経済が遅れた中国は日本に学ぶことを主張しましたが、数年にわたる中国の急激な発展にともない、中国人は中国が強大になったと考え、心理的に日本を軽視する気持ちがあります。私はこうした2つの心理はいずれも中日両国の今後の発展に不利だと考えます。全体的に見て、中国と日本との間にはまだ一定の距離が存在します。温家宝総理はかつて「どんな小さな問題でも13億倍すれば大きくなる。どんな大きな経済総量でも13億で割れば小さくなる」と述べました。中国は確かにその関係をはっきりと認識し、日本と協力すべきです。逆に言えば日本は中国の発展を心配する必要はありません、中国の発展は双方にとって有利です。心を落ち着けて相手の発展を見守り、「等身大」の視点から問題を見ることを学ぶべきです。

また、中日両国の政府は常に両国の政治や経済分野での交流を大きく提唱してきました。しかし私は、文化面での交流も欠くことができないと考えます。政治と経済は二つの車輪に例えられますが、もし文化の車輪を加えれば、より早くより安定的になることは間違いありません。文化の相互理解、相互浸透、相互協力は中日両国の交流に対して潤滑剤としての役割を果たすことでしょう。

第三に私が述べたいのは、メディアの役割です。両国のメディアがそれぞれの職能を充分に発揮し、可能な限り多元的な角度から大衆に向けて全面的な中国、全面的な日本を示して欲しいと望みます。

徐教授は一貫して中日交流の第一線で働いてきた。私が日本に留学するつもりの学生へのアドバイスを求めたところ、徐教授は次のように語った。平常心で留学に臨むこと。現在の国際化、経済のグローバル化の下では、出国して留学するのを選ぶも、国内で学習するのを選ぶも、どちらも多くの選択肢の中の一つだ。両者それぞれにメリットとデメリットがあるが、最終的には自分が秤にかけて検討した上で留学すると決定するのだ。留学すれば当然成功を意味すると考えてはならない。そうした気持ちで留学すれば、失望することになる。留学期間も不断に努力し、着実に進み、一歩ずつ歩む必要がある。日本に留学することを選んだのなら、それぞれ自分の目的があるはずだ。学業を完成することが第一の目的だが、それ以外にも留学のチャンスを充分に利用してよく日本を理解すべきだ。日本人と実際に接触することを通じて日本という国に対する理解が深まる。同時にこれは自分の国を見つめなおすよいチャンスだ。こうすることで初めて、自分の留学生活をより意義のあるものにすることができる。(人民網記者・陳建軍 北京)

プチアンケート:

*出身地はどちらですか。

北京

*日本にどのぐらい滞在しましたか。

留学で6年、研究で2年。

*一番好きな日本料理は何ですか。

刺身。

*いちばん好きな都市はどこですか。

神?。

*日本にあって中国にないものは何ですか。例をお願いします。

相撲。

*日本を一言で表すと。

シンプルかつ神秘的。

*中日交流に対する提案をお願いします。

人員の行き来と交流を強化すること。

「人民網日本語版」 2010年8月17日

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