「中国網(チャイナネット)創立10周年およびインターネットと国際報道」をテーマとしたシンポジウムが12日、北京で開催され、中国共産党中央政治局委員、書記処書記である党中央宣伝部長の劉雲山氏が祝賀メッセージを寄せ、国務院新聞報道弁公室の王晨主任がシンポジウムであいさつした。また米国、EU、日本、フランス、インド、パキスタンなど各国の使節が出席した。
「チャイナネット」は在中国日本国大使館の山田重夫公使にインタビューし、中国のメディアや中国のネットメディアの発展状況について考えをうかがった。
「チャイナネット」の黄友義総裁と言葉を交わす山田重夫公使(右)
日本大使館広報文化センターの主任でもある山田公使は、中国メディアの中日関係に対する影響について、「日本と中国は一衣帯水の隣国です。日本と中国の関係を安定的に発展させていくためには、両国民の間の相互理解が必要です。中国の皆さんの多くは、中国のメディアを通じて日本に関する情報を入手されています。そのため中国のメディアの皆さんに日本に対する理解を深めていただき、日本に関してしっかりと報道していただくことは、中国の皆さんに日本を知っていただく上で非常に重要です」と話す。
また、多くの中国のメディア関係者と交流がある山田公使は「中国のメディア関係者の方々は、そのようなメディアの重要な役割に対する自覚を強く持ち、一所懸命勉強されていると感じています。これからも日中間の相互理解を促進するために、中国のメディア関係者の皆さんと協力していきたいと思います」と語る。
中国のインターネットメディアは、新聞などの伝統的なメディアに比べ、無視できないパワフルなニューメディアになっている。これに対して山田公使は「中国は世界最大のインターネット人口を持つネット大国です。ネット上では情報が瞬時に発信され、非常に多くの方に届けられます。そういう意味でネット上のメディアは、外交面でも非常に大きな役割を果たすようになっています。ネットは比較的新しいメディアですが、速報性、双方向性といった特徴から、より多くの人々が国際的な相互理解を深めるための手段としての重要性を今後もますます高めていくことになると思います」と話すが、「日本でもそうですが、ネット上の議論は感情的なものになりやすい傾向もあります」と、ネットの負の面も指摘する。
ときどき見るという「チャイナネット」の報道につていは「日中関係に関する記事が多いのも大変参考になりますが、中国の政治、経済、文化面の最新の情報を日本語で読むことができるのは有難いです。個人的には『中国語講座』で中国語の勉強をしています」と話す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2010年10月13日