文=『小康』誌記者・張 旭
雑誌『小康』が9月27日から10月17日にかけて行ったアンケート「現代の中国の若者の日本に対する意識調査」を行った。今回の調査では、中国全土において無作為に行い、最終的に回収できた有効回答は1296件、それぞれの地区における比率は西部16.59%、中部28.86%、東部54.55%で、回答者の年齢は15歳から35歳まで、そのうちの80.17%が高校生及び大学生で、79.71%が現在或いは過去に大学またはそれ以上の教育を受けた人たちだった。
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(3)日本に対し感情的には拒絶、理性的には評価
日本の銀行に勤める王燾さんが日本や日本人と聞いて最初に思いつくものは、その仕事への熱心さ、緻密さ、丁寧さ、礼儀作法等の国民的素地であるという。
ある記者も王燾さんと同じ観点を述べた。日本に勤めている彼女の従姉が自転車に乗っていて高齢者にぶつかってしまった際、なんと、その高齢者の方から繰り返し謝り、自転車の妨げになって申し訳なかったと詫びてきたため、従姉はその対応に困ったという。
シドニー大学在籍中の劉晶晶さんの日本に対する気持ちは「好き>嫌い」で、その「好き」の部分は、その多くが日本の流行文化に関わっているそうだ。「小さい頃から『鉄腕アトム』『一休さん』『花の子ルンルン』を見てきて、とても印象に残っている。その後、大河ドラマを見るようになり、日本の映像作品はとても細やかだと感じた。それに比べて中国の作品は雑な感じがする。」
張瑩さんは、「私は日本のアニメや漫画が大好き。それは、中国のアニメ以上に、中国の子どもたちを夢中にさせている感じがする」「日本のアニメは、文化侵略になりかねないほどの魅力を持っている。日本にそんな計画があるのかどうかは分からないけれど。」と語る。
「日本は嫌いだけど、日本の科学製品はすごく魅力的。」こう話すのは劉希鵬さん、その理由は「だって、精巧でかっこよくて進んでいるから。」「科学技術的な角度だけで見れば、我々より日本の方が遥かに進んでいることを認めざるをえない。」羅小武さんも言う。
これら個別の事実から得られた結論は、日本の文化や科学製品が既に「ある程度」、中国の若者の生活に浸透しているということである。そして、それは、恐らく王燾さんの言う「中国人の日常生活に日本や日本製品が欠かせなくなっている」という「程度」なのである。実際、中日間係に波風が立つたびに、必ず敏感な言葉になるのが「日本製品」である。「中日間に問題が起こり、その責任が日本にあると思う場合、どのような行動に出るか」という質問に対し、実に30.86%の人が「日本製品やサービスをボイコットする」を選択した。