日本 復興資金はどう工面するのか

日本 復興資金はどう工面するのか。

タグ: 日本 復興 資金 工面 国債 信用格付け

発信時間: 2011-06-09 15:39:04 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

経済衰退の局面は決定的

 

では、復興資金はどう工面するのか。日本政府が考える財源は主に、育児手当の引き上げを暫定的に緩める、高速道路の無料化を凍結する、高速道路の「土日休日上限千円」を取り消す、一部政府開発援助(ODA)を削減する、などで約5500億円を工面する。また、政府が以前に国民基礎年金の国庫負担比率を3分の1から2分の1に引き上げると確約し、そのために準備した約2兆5000億円を流用する、というものだ。

今のところ日本政府が資金を調達する方法は2つある。即ち、増税と国債発行。その他の国なら問題にはならないだろうが、日本では、問題は肥大化する。

日本のような国では、増税は明らかに1つのシステム工程である。先ず、増税のために情や理にかなった理由を探し出し、これをもとに関連法案を制定し、法案が国会を通過して法律になって初めて、実践に付することができる。審議の過程で、野党の政治家らが仮に真剣な姿勢を見せれば、短くとも十日から半月は引き延ばしにされ、長い場合は恐らくいつまで待てばいいのか。今回、日本政府が震災救援のために制定した法案は17件。関連法律が実施に付されたとしても、税を実際に徴収するのは、いつになるのか分からない。増税手段は明らかにかなり長い時間を消耗するのだ。

では、国債発行はどうか。10年末現在、日本政府の債務はGDPの210%に相当する。財務省によると、震災後の復興にさらに巨額の資金が必要とされるため、11年末に、債務残高は1002兆円に達する見通しという。国債発行規模をさらに拡大すれば必然的に、国債金利は上昇する。原因は非常に簡単だ。人を引きつける利息でなければ、国債の魅力は大きく減じる。だが、金利の上昇が政府の国債償還負担をより増大させるのは必至だ。明らかに、国債発行の道もやはり歩きにくい。

災いは重なるものだ。国際的な格付け会社ムーディーズは5月31日、日本の長期にわたる経済疲弊では債務償還のために十分な税収を増やすことはできないと市場が懸念しているため、国債の主権信用評価引き下げを検討する用意があると警告した。

ムーディーズが当日、格下げリストに組み入れたことは、今後3カ月以内に評価を終え、現在のAa2を引き下げる可能性がある。

一方、別の重要な国際格付け会社フィッチ・レーティングスは5月27日、日本の長期主権信用評価の見通しを「安定的」から「マイナス面」へと引き下げた。レーティングスによれば、震災後の復興と放射能事故の処理が財政状況を一段と悪化させる恐れがあり、日本政府が時宜を逸することなく効果ある財政改革案を打ち出せなければ、評価引き下げの可能性も排除しないという。

これより前、ムーディーとスタンダード&プアーズは同様の理由から、日本の信用評価見通しを「安定的」から「マイナス面」へと引き下げている。

 

ブロークン・ウィンドウ効果は難しい

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年6月9日

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