クルム伊達公子
◆無数の青少年がテニスに興味
1998年から伊達は日本で子ども向けのテニス教室を始め、4歳から10歳まで子どもにテニスを教えている。「わたしは6歳からテニスを始めました。だからもっと多くの子どもにわたしが子どもの時に味わった楽しさを感じてもらいたい」と彼女は語る。おもしろいことに、伊達はラケットを握ったことのない子どもだけを“弟子”として受け入れているという。一方、李娜が全豪オープンで準優勝、全仏オープンで優勝したことで、中国でもテニスブームが起き、多くの若者たちがテニススクールに通い始めた。この点からすると、二人の選手が手にした成績を比較する必要などない。成績は彼女たち個人のプロとしての生涯の脚注にすぎない。
二人の最大の共通点であり、最大の貢献は自らのベストプレーによって多くの人々、特に女性がテニスというスポーツに興味を持ったことだ。自らの努力を通じてアジアのレベルとテニス界における地位を高めることに貢献した。彼女たちの魅力に惹かれ、無数の青少年が次々とテニスに身を投じている。そうして若きプレーヤーが続々と輩出され、さらにその魅力を増すことだろう。
40歳の伊達は今もまだコートを駆け回っている。6月中旬にオランダで行われたユニセフ・オープンで彼女はスペインのラウデ・ドミンゲス・リノ選手をストレートで破り、ベスト8に進出した。次の試合で敗退し、今シーズン6勝15敗の成績に終わったが、ねばり強い彼女は負けにも老いにも屈しないパワーをわれわれに見せてくれる。
すでに全仏オープンを制した李娜はさらに遠くまで進めるか? 40歳になった時、彼女の姿は後に続く若手選手を導くことになるだろうか?二人を比べるこうした話題が今後も尽きることはないだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年6月23日