日本メディアは7日、福島第一原発事故で発生した汚水処理施設の水漏れにより、放射性ストロンチウムを含む汚染水およそ150リットルが海に流出したとみられると報じた。流出したストロンチウム90の濃度は国家基準の約300万倍だという。
放射性ストロンチウムは放射能汚染度を測る上で重要な物質で、ストロンチウム90とストロンチウム89は核実験による環境汚染度の計測に使われる主要な核種である。
特にストロンチウム90は、核分裂生成物における含有度が高く、半減期も長い。また、人体への影響が分かりやすいことから毒理学的な観点からも重要視されている。原子力発電所から出される放射性廃棄物には高濃度のストロンチウム90が含まれている。
ストロンチウム90はベータ線を放出することから、軍事、化学研究、医学などで広く使われている。動物実験によると、体内に入ったストロンチウムは骨髄腫や造血器に障害を引き起こし、最終的に骨ガンや白血病を発症させる可能性もあるという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年12月8日