NEC携帯の再進出 威勢だけはいいが力は弱い

NEC携帯の再進出 威勢だけはいいが力は弱い。

タグ: NEC 携帯電話 中国

発信時間: 2012-04-11 17:10:46 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

日本の電機業界では「余生短い」企業の整理統合が始まり、再び勢いを盛り返そうと努力している。携帯電話の端末産業も例外ではない。NECは2006年に中国の携帯端末市場から撤退した。他にもパナソニック、京セラ、三洋、三菱などの企業の携帯電話はとっくの昔に中国市場から消えており、日本の国内市場を守ることに徹している。

2009年、NEC、カシオ及び日立は傘下の携帯電話端末事業の合併を行い、「NECカシオモバイルコミュニケーションズ(NECカシオ)」を設立した。この合併により、日本国内ではシャープに次ぐ日本第2の携帯電話端末メーカーとなった。合併後、NECカシオはすぐさまグローバル市場への進出を宣言した。

2年後、NECは中国の携帯端末市場に再進出する決意を示した。3月中旬、NECは再進出を果たし、「ほこり・衝撃・水から守る」スマートフォンNEC909eを発売した。OSはAndroidを搭載、標準価格は16GのiPhone4Sと同じくらいで、大体5000元前後である。

京东商城ネットショッピングサイトは今回の新製品の先行発売を行なう電子商取引のルートとして、新製品を一番に商品棚に並べた。しかし、同じ価格のサムスンやアップルに比べ、興味を感じる人はごくわずかだった。数少ない評価を見ると、高すぎると感じている人が多く、NECの携帯電話端末の再進出は、華々しい再出発を飾る事はできなかったようだ。

自慢のブランドは昔の事

1Ghzプロセッサを搭載し、800万画素のカメラレンズ、OSはAndroid2.3と価格が5000元近くのNEC909eにはそこまで卓越した仕様はないように思える。一番のセールスポイントである「軍事レベルの防塵・防水・防振」仕様を除けば、あとはNECのブランド名だけである。

以前、NECモバイル端末事業部の市場責任者はメディアの取材に対し、「中国に再進出したNECの携帯はハイエンド路線を維持するつもりだ。その理由として、NECには既に良質な高級ブランドのイメージが形成されているからだ」と断言していた。事実そうなのだろうか?

NECの携帯端末が中国市場から撤退した1年後の2007年、NECのノートパソコンも撤退した。その時点で、消費者側にとってのNECブランドは、ディスプレイなどの細かなIT製品でしかなくなった。中国に残っている事業はプロジェクター、サーバ、多言語音声コミュニケーションプラットホームなどの主に企業向けの製品だけである。

昨日記者は20名の20-45歳の一般の消費者を対象に、NECのブランドイメージについての意見を聞いた。そのうち10名がNECを知っていたが、NECが中国でどんな製品を発売しているのかは知らなかった。4名はNECがディスプレイを販売していることを知っており、他の6名はNECのブランド名さえ知らなかった。注目したいのは、その6名が20-25歳の若者であることだ。

「ブラックベリーのように、皆が名前を知っている携帯でも本当にお金を出して買うかと言えば、そうではない」広東省の携帯電話販売チェーンの責任者は言う。7,8年前なら、NECは確かに販売代理業者の中で悪くない発言権を持っていた。しかし、今の状況では、NECの携帯が市場に入るためには大金をかける必要があるだろう。「以前のブランドは確かに自慢できるものだった。しかし、ビジネスをする側から言わせてもらえば、今のNECの携帯ブランドは全く競争力がない」とこの責任者は指摘する。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年4月11日

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