観光地含め、日本の各地域間の物価にはさほど大きな差はない。これにより売手間で価格の吊り上げが競われることはなく、観光客の利益も守られる。また、日本航空や全日空などが提供する「日本達人」などのフリーペーパーには、買い物に関するお得情報がもりだくさんで、観光客は事前に心積もりができ、買い物の内容も明確になる。お店の優待券やスーパーの夜の特価を利用すれば、旅費の節約にもなり、日本の細やかで良質なサービスを体験すれば、日本への好感度もアップする。
日本の外国人観光客に対するおもてなしの効果は、観光客数の増加とリピーターの多さからも見て取れる。「3・11」の大地震の影響を受けつつも、統計によると、2012年に東京を訪れた外国人観光客は2011年比で35.7%増となっており、2010年に次ぐ2番目の多さになった。2013年の5月と7月の訪日外国人観光客はいずれも単月では最多を記録した。訪日した中国人観光客では4割以上がリピーターとなっており、再度訪日を希望する人は9割を超えている。日本は景色の美しさだけでなく、細やかなおもてなしが観光客の高い満足度を維持し、もっと日本を知りたいという興味や願望をかき立てているのである。自然災害に負けない魅力がそこにはあるのだ。中国の観光業もそのあり方を考え直すべき時がきているのではないだろうか。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年10月13日