大森典子氏:日本に謝罪させるために懸命に努力している
中国の「慰安婦」を支える人といえば、大森典子氏ははずせない。彼女は中国戦争被害者「慰安婦」訴訟弁護士団団長、東京町田法律事務所の弁護士である。
大森典子氏は裁判官の家庭で育ち、幼い頃から弁護士を志していた。1968年、彼は弁護士免許を取得し、日本で数少ない女性弁護士になった。優秀な大森氏は日本で最も権威のある東京中央法律事務所に勤務していたこともある。この事務所は複雑な案件、中でも憲法関連の案件を得意とする。
1994年、大森典子氏は中国人「慰安婦」による日本政府訴訟を支援することを決め、日本弁護士調査団に入った。同年10月、山西省を訪れて「慰安婦」を調査。当時、このような行為は理解されず、彼らは地下室や倉庫などを転々とした。
当時の日本弁護士団のメンバーは多く、100人を超えていた時期もあった。しかし、「これらのことに関わればどうなるかわからない」と考える人は多かった。大森氏の初志は単純で、「これらのこと、彼らが何をしたかをはっきりさせたかった」と話す。その後、なんとなく参加していた人たちが抜け、大森氏は堅持した数少ない人物になった。
大森典子氏は記者に対し、「日本で普通の教育を受けた若者は日本の侵略の歴史を知る機会がない。自分も訴訟の準備を進める中で日本軍がこのような悲惨なことをしていたことを知った」と述べた。
取材を受ける前、大森典子氏は出張から戻ったばかりだった。70代の彼女は普段、婚姻、経済、相続関連の法律事務を行い、収入は全て「慰安婦」問題調査訴訟に費やしている。大森氏は、「稼ぎが少ない弁護士だけど、少しも後悔していない」と冗談を言った。
大森典子氏は24年間、一度も諦めようと思ったことはないという。彼女は、「慰安婦」高齢者たちが実名で立ち上がることは勇気のいることで、立ち遅れた村では特にそうだと話す。「彼女たちが過去の屈辱的な行為を話してくれたのは信頼してくれているから。彼女たちに責任を持ち、中途半端ではいけない」と大森典子氏は話す。
日本軍が犯した「慰安婦」に対する罪は歴史的事実だが、訴訟は想像以上に困難である。大森氏は、「訴訟は失敗したが、日本政府にこの犯罪の事実を認めさせたことは大きな成果。そのほか、中国の「慰安婦」が出廷して証言したことは、日本軍の暴行が韓国や東南アジア諸国だけでなく、中国でもあったことを証明し、これは法律訴訟の空白を埋めた」と述べた。
今後について、大森氏は「日本政府に謝罪させるために努力している。彼女たちに努力を見てもらい、今後も続け、多くの日本人に歴史の真相を知ってもらいたい」と語った。