⒋ 財政の支出構造をいっそう最適化させ、民生を保障、改善すること。「三農」や未発達地区、社会的事業、構造調整、科学技術革新など重点分野への支出を増やし、民生の改善と社会的諸事業の発展を促し、大衆が確かに実感できるような実益を得られるようにする。また、青海省玉樹地震と甘粛省舟曲土石流の災害復興の支援に力を入れる。他方で、一般的支出を縮減し、行政コストを確実に引き下げる。
⒌ 経済構造の調整と地域間のバランスの取れた発展を大いにサポートし、経済発展パターンの転換を促進すること。科学技術革新支援を強化し、科学技術成果の生産力への転化を推進する。戦略的新興産業の発展を促し、中小企業とサービス業の発展を後押しし、産業構造の調整や企業の吸収合併・再編と技術改良を積極的に推し進める。また、カギとなる部品と先端設備の輸入を奨励し、拡大させ、先進技術を導入する。省エネ・排出削減支援に力を入れ、生態環境補償メカニズムの確立を急ぎ、草原生態系保護助成・奨励メカニズムを全面的に築き上げる。中央から地方への一般的移転支出を増やし、旧革命根拠地、民族地区、辺境地区および貧困地区に対する支援を強化し、地域間のバランスの取れた発展を促進する関連の財政・租税政策を実施する。
二〇一一年度には経済の安定したより速い発展を踏まえ、財力を集中して次のいくつかの民生の保障と改善に関わる大事業を成し遂げることとする。①国の中長期教育改革・発展計画要綱の要請を全面的に貫徹し、教育への投入を大きく増やし、教育資金の運用効率を高める。②医薬・医療衛生体制改革を大いにサポートし、医療サービスと保障の水準を高める。③保障タイプの安住プロジェクトへの投入を大きく増やし、公共賃貸住宅と安価賃貸住宅の建設、農村の老朽化した家屋の改築およびさまざまなバラック区域の再開発を推し進める。④都市・農村住民をカバーする社会保障システムづくりの加速化を後押しし、新しいタイプの農村社会養老保険の試行範囲をいっそう広げるとともに、試行地域における都市部の無収入者層を保障対象枠に組み入れる。⑤農業と農村のインフラ整備を強化し、農地水利施設の整備や中小河川の治水、老朽化した小型ダムの改修・補強、土石流災害の予防対策などを大いに推進し、農村の生産・生活条件を確実に改善する。⑥省エネ・排出削減と科学技術革新を支援し、経済構造の調整と発展パターンの転換を促す。