改装中の中国初の空母「ワリヤーグ」
艦載武器のテストを行う
欧米の軍事専門家は近日、中国は空母数、空母搭載機の戦力、自己防衛能力のいずれも欠如している上、エンジンにも欠陥があるため、空母「ワリヤーグ」の使用価値は極めて限定的で、米空母の存在に大きく劣るという論説を発表した。これに対し、中国の立場に立ってワリヤーグの存在価値を理解していないと韓国の軍事情報サイトは反論し、中国海軍のような特定の環境において、同空母の存在意義は推測されるよりはるかに深遠だとの見方を示した。
まず第一に、中国のワリヤーグはロシアの空母のように栄誉のために存在するのでもなく、米国の空母のように世界で戦うために存在するのでもない。現段階において中国が求めているのは、限定された範囲で地域における軍事的優位性を確保し、海軍の初期転換をはかることだ。空母就役により、日韓などの海軍強国に対し海・空での優位的立場を確保する一方、南中国海問題で争う東南アジア諸国に対して長期間にわたり海上軍事力の存在を示威するねらいがある。また中国海軍は海上・海中から海空一体化への転換を図ろうとしている。
第二に、中国の空母は艦載機の数や機種から機器構成にいたるまで間違いなくロシアのクズネツォフを参考にしている。就役当初は数々の訓練をこなす必要がある。武力衝突が勃発しない限り、中国の艦載機編隊は主に示威的役割を担い、それはまさに現段階で中国海軍が目論んでいることと合致する。