「数十年間、爛れていた社会問題が目の前で爆発した……我々は一部で発生した慢性的な道徳の崩壊に向き合う決意があるだろうか。」イギリスのキャメロン首相は、15日、強い口調で先週起こった暴動の結論をシンプルな原因に求めた。道徳の欠如。世論では複雑にさまざまな理由が取りざたされているが、道徳の欠如というこの事実に異議を唱える人はいない。イギリスの「デイリー電子版」では、この輝ける民族が道徳の欠如により長い時間をかけて疲弊し、上層から下層までエゴと価値観の危機の中、社会が発酵していったと訴える。
上層社会の道徳の欠如も下層と同じように酷い
暴動は収束したものの、イギリス社会の余震は依然として強烈だ。キャメロン首相は、15日オックスフォード郡で演説し、民族間の緊張、貧困と政府の緊縮財政が今回の暴動を引き起こしたのではないと強調した。彼は、イギリス社会の道徳観の欠如という病に言及した。「責任を取らない、エゴに走る、結果を省みない、父親がいない子供、規律がない学校、奨励に結果が伴わない、犯罪が罰せられず、治安が悪い、人間の最も醜悪な面が寛容に放縦に許され、不道徳な政府機構に対する励ましに変質するに至っている。」
キャメロン首相は暴動を我々に対する警鐘と受け止め、事件はイギリス社会がすでに壊れていることが表面化したものとして、まず、この「壊れた社会」の修復が先決だという。イギリス政府は今後、現行政策の全てを再検討し、子供の教育、学校教育を改善する。特に12万といわれている「問題がある家庭」を新生させる方針だ。アメリカ「ダコタ ヴォイス」の論説では、キャメロンはとうとう最近の混乱と破滅の根本原因に気づき、勇気を奮って声にしたと評価する。
15日の英紙「デイリーメール」は、暴動とこれがもたらした結果は、政府と全ての人の現代イギリスの意識を変えるという。数日前の暴動では、13歳の女の子が15歳の男の子に強姦された。暴動は長い間社会の深層でよどんでいた問題を明るみにした。キャメロンの言うように、暴動は「慢性的な道徳の崩壊」の結果が表面化したものであり、政府機関と国家が「人間のもっとも醜悪な面」を引き出したと報道。英誌「エコノミスト」では、暴動は世界におけるイギリスのイメージを汚し、この国の自己判断を狂わせた。第一回の法廷に呼び出された暴動参加者には31歳の大学準教授が含まれており、決して典型的な不良ばかりではない。どのような原因があろうと、この点は確定している。道徳の欠如がイギリスの青年に蔓延している。彼らはほんのひとにぎりではあるが、国家全体をかき乱し、恥をかかせた。
「街頭戦争」は「政治戦争」の様相を帯びてきている