フォードは蒸気式カタパルトを採用せず、より先進的な電磁式カタパルトを採用した。これによりフォードは軽いものならば1−2トンの、重いものならば20−30トンの航空機を発艦させられる。米海軍の推算によると、75機の艦載機を搭載できるニミッツ級は、3日間の作戦期間内に、毎日248の目標を攻撃できるという。同等数の艦載機を搭載できるフォードの攻撃目標数は、2000以上に達する見通しだ。その他の武器の使用を考慮すると、フォードの総合作戦能力はニミッツ級の3倍に達する。尹氏は、フォードがこれほど高く位置づけられているのは、米国の世界戦略に合致させるためだと分析した。
尹氏:米国の空母艦隊を中核とする武力の遠距離投入能力は米国にとって、単に距離が近い、遠いといった問題では決してない。実際には世界に到達でき、世界に投入でき、世界で作戦を展開できる一つの基準だ。米国は依然として自国を世界覇権型の国家として軍事力全体の調整を行っており、世界各地で干渉できるよう求めている。これは米国の国家戦略と軍事戦略が合致する部分だ。
米国の高官を含む関係者は近年、「空母は時代遅れ」、「空母は不要」と大げさに取り沙汰している。しかし米国政府はその行動により、空母に対する真の態度を示した。米軍は2058年までに、フォードの同級艦を10隻建造することを計画している。尹氏は、空母保有は世界海軍大国の象徴であり、米軍の戦略方針は各国をリードすると指摘した。
尹氏:米国の軍拡に対して、経済は重大な制約の作用をもたらす。フォードの調達費はニミッツ級を大幅に上回るが、米国はいかに困難であっても空母艦隊というモデル(フォードを含む)を捨てようとしないだろう。米国はフォードの建造と就役を決定した以上、その数が1−2隻に留まることはない。11の空母艦隊を維持できなくても、8−9もしくは7−8の空母艦隊を維持することは可能だ。米国は現在も世界一の(軍事)大国であり、フォードによりこの地位を数十年間維持できる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年10月8日