上海金融業連合会は19日、陸家嘴金融フォーラムの重要な一環として、「2011年上海金融景気指数」を発表した。金融景気指数を中国が発表するのは初めて。報告書によると、第11次五カ年計画(以下「十一五」、2006-2010年)期間、上海の金融業は目覚しく成長し、年平均成長率は上海の同時期のGDP成長率の1.8倍を超える22%に達した。ただし金融機関と人材面の景気はなお改善が待たれるという。中国紙、証券日報が伝えた。
「十一五」期間、上海の金融業は目覚しく成長した。2006年を基準にすれば、2010年の指数は2238で成長率は124%。年平均成長率は22%で、上海のGDP成長率の1.8倍に達した。2010年の上海金融景気度は前年よりやや落ち込み、成長率は13.8%。
指数の内訳をみると、金融市場景気度の伸びが3363と最大で、年平均成長率は35%。うち通貨市場、外貨市場、ファンド市場、金市場が過去5年で急速に伸びており、サブ指数の年平均成長率はいずれも50%を超えた。一方、株式市場、債券市場、先物市場のサブ指数の伸びは比較的緩やかで、年平均成長率は20-30%にとどまった。
上海の金融国際化も加速を続けている。年平均成長率は16%で、最近の景気度も上昇しており、2010年のサブ指数は1791で、段階的なピークを迎えている。市場と機関の国際化水準は依然として低水準だが、人民元の国際化は貿易決済の拡大を背景に明らかな伸びをみせている。
上海国際金融センターの設立については、ハード面の環境整備による牽引(けんいん)効果がソフト面のそれをなお上回っている。金融生態環境が急成長しており、2010年の金融生態環境のサブ指数は1688に達している。うちマクロ経済環境とインフラ建設は生態環境の発展を着実に推し進めているが、仲介サービス環境や金融政策、法制度をめぐる環境は依然として整備が急がれる。
「人民網日本語版」より 2011年5月21日