5月20日付「環球時報」によると、訪米中の中国人民解放軍の陳炳徳総参謀長は現地時間18日に米国防大学で講演し、米軍のマレン統合参謀本部議長と国防総省での共同会見に出席した。陳炳徳氏は、「中国は永遠に米国に挑戦しない」と強調、さらに「中国海軍は米国海軍より少なくとも20年遅れている」と発言し、米国メディアから注目を集めた。米「ハフィントン・ポスト」は18日、「米国のタカ派はいわゆる『中国脅威論』を改めて考える必要がある。中国の『ステルス戦闘機』は実際は『ステルス』でなく、近く進水すると噂されている空母も前世紀の中古品で、米国の軍事支出は中国の5~9倍に上る」と伝えた。
AP通信、ニューヨーク・タイムズ、CNN、フランス通信社、ロイター通信などの主流メディアは18日、陳炳徳氏の発言を引用して講演と記者会見の様子を報道した。ロイター通信は、中国軍トップが米国の士官と軍校の学生に講演を行うことは非常に珍しいとしている。国防大学で行った約45分に及ぶ講演で、陳炳徳氏は「中国経済は迅速に進歩し、世界2位の経済国になったが、13億人の人口で割った平均は100位以下だ。中国が進める経済建設は13億人の国民の生活を解決し、彼らがよりよい生活を送れることを目的としており、この金で武器や装備を作り米国に挑戦するためでない。米国の国民の生活レベルは中国の12倍高く、中国がこの金で武器や装備を作り米国に挑戦すれば、中国の民衆は納得しない。正直に言うと、今回の訪問を通して私は非常に心を痛めた。中国の設備がどれほど遅れているか、どれほど発達していないかを思い知らされた。中国海軍は少なくとも先進国と20年の差がある」と述べた。
また、米国の「中国脅威論」にも反論している。「ウォール・ストリート・ジャーナル」は18日、陳炳徳氏は米国に、中国の軍事的脅威を誇張することは中米関係を傷つけると警告し、さらに中国が戦闘機「J-20」の試験飛行を実施したのは米国に対する挑発だとする見方を否定したと報じた。会見で、陳炳徳氏はフランクリン・ルーズベルト前大統領の名言「我々が恐れなければならない唯一のものは 、恐怖そのものである」を引用し、米国人の中国の経済成長に対する懸念を一蹴した。