米国の危機転嫁に警戒を 前回の標的は日本

米国の危機転嫁に警戒を 前回の標的は日本。

タグ: 米国 国債 格下げ 

発信時間: 2011-08-11 16:50:27 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

米国のデフォルト危機はすでに収束したのではないか。米上院と下院が債務上限引き上げを可決したにもかかわらず、株式市場が大幅に下落したのはなぜか。ここ数日、多くの人がこのような疑問を投げかけている。

よく考えると、史上最大の「ポンジ・スキーム」である米国債は今後も生き延びるが、いつかは終焉を迎えるに違いない。オバマ氏も「米国破たんの問題を缶蹴りのように一年後に延ばした」と覚悟したほどで、米国債の問題が未解決のままであることは明らかだ。

また、米国は支出削減と消費減少に努めるが、富裕層を対象とする増税には踏み切っていない。新たな収入源がなければ、デフレになるおそれもある。具体的に言うと、米国政府が社会福祉、医療及び軍事支出を大幅に削減すれば、軍事及び軍備関連の企業はリストラしなければならず、国内消費も短期的に縮小し続けると見られる。米国経済は消費と投資にけん引されているが、政府の支出削減により消費が縮小すれば、企業の投資意欲も自然と低下し、失業率はさらに高くなる。消費、投資と製造業が疲弊すれば、不動産価格の下落を止めることもできない。もし新たな成長のけん引力がなければ、米国経済は後退を余儀なくされ、状況は2008年より深刻になる可能性もある。

長い後退期に陥る寸前の米国、債務危機に巻き込まれたヨーロッパ。こうした状況下で、株式市場が下落するのもおかしくない。

ところが、私たちは次のことをはっきり認識しなければならない。米国経済がいくら不景気でも、世界トップという地位は不動だということだ。米国の「病」はそもそも外傷にすぎず、治すのは時間の問題だけだ。

世界経済を見ると、ヨーロッパの多くの国は支出の大幅な削減や債務軽減に乗り出したが、景気好転の兆しはまだ見えていない。つまり、ヨーロッパは今後、支出削減の影響により、後退しないとしても、力強い成長を成し遂げることは難しい。

米国という経済成長をけん引する「先頭車両」を失った世界経済は、低成長や後退を余儀なくされる。新興経済体が好景気を維持するのも難しく、特に輸出に頼る国は頭を痛めている。米国はこれまで、他国に危機を転嫁し、自国の危機を乗り越えてきた。前回は日本、今回の標的は明らかに中国だ。中国は厳重に警戒し、最悪の状況に備えなければならない。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年8月11日

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