今年イギリスのBBC放送が、「中国が世界をいかに愚弄したか!」という番組を放送した。内容は、2008年のアメリカ金融危機以降、中国経済が高い成長を続けた理由は、銀行からの多額の借金によってインフラなどの大型投資を続けたためというもの。その結果、都市の住宅市場の過熱、シャドーバンキングの蔓延、地方政府の債務膨張、経済全体の見せ掛けの繁栄につながった――としている。
これに対して、中国(海南)改革発展研究院経済所の匡賢明所長は、「中国の経済規模は世界第2位である。世界が中国の経済成長の公平性・持続可能性に大きな関心を持つのは当然だ。BBCの番組もその関心の1つの表れに過ぎない。
番組では正しい問題提起も見て取れる。ただ結論はあまりにも独断的だ。1番の問題は、中国の発展トレンドと体制改革のスケールを見落としている点である。経済危機の要素ばかりを取り上げ、危機を誇張している」と指摘している。