投資銀行の賭け
日本の不動産市場はバブル崩壊からの20年、金融企業の業績が悪化するにつれ、アメリカのモルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックスやドイツ銀行などの金融機関の傘下にある不動産ファンドは、日本で不動産を次々と買い込んだ。
東京周辺の物件価格は2007年に一度回復し、不動産投資の収益はモルガン・スタンレーにとって、日本で得られる重要な収入源の1つとなったのだ。
しかし、不動産市場の株価変動は激しく、投資ルートも乏しい。西欧諸国の投資銀行が価格回復時に購入した物件は正に悪夢に変わったのである。
シンガポールの不動産投資信託、最善会社のレイモンド・ホァン常務執行取締役は「アジアの投資家たちは投資周期において、西欧諸国の投資銀行ほどの大きな損害を被っておらず、あまりレバレッジもかけていない。彼らは大金を握り締め、日本以外には目を向けることはないだろう」と話した。
「底値買い」続く?