日本新幹線:単純ミスを犯さないためのシステム

日本新幹線:単純ミスを犯さないためのシステム。 今週、東京から新幹線に乗り、東日本方面に取材に出かけた。新幹線の車内ではテレビ放送、文字放送を見ることができる。テレビ画面を見ると、中国温州で追突事故を起こした高速鉄道の先頭車両を掘られた穴の中に落とそうとしている様子が映し出されていた…

タグ: 新幹線 高速鉄道 追突事故 安全 停電

発信時間: 2011-08-01 13:09:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

文=コラムニスト 陳言  

新幹線開業から47年の歴史を持つ日本。だがその47年間に一度の死傷事故も発生していない。それを支えたのは「単純ミスを犯さない」ための安全対策システムである。

今週、東京から新幹線に乗り、東日本方面に取材に出かけた。新幹線の車内ではテレビ放送、文字放送を見ることができる。テレビ画面を見ると、中国温州で追突事故を起こした高速鉄道の先頭車両を掘られた穴の中に落とそうとしている様子が映し出されていた。これに関して、日本国内では批判の声は控えめであるが、日本のマスコミからよく「関係機関に取材の約束を取り付けてほしい」と電話が入ってくる。私にとって、無理な相談としか言いようがない。

日本の新幹線は、1964年10月1日開業以来、すでに47年の歴史を持っている。「人為的な原因による事故はゼロ」と言う鉄道事業者の関係者は1人にとどまらない。新幹線の車両の研究開発・製造の担当技術者にとって、この事実は何よりも誇りに思うことらしい。

車両組立てを請負う日立製作所の技術者によると、新幹線には安全対策のための幾つもの信号システムが設置されており、日立製作所は情報システム全般の処理業務を請け負っているそうだ。新幹線総合指令所、東京駅に程近い、何の変哲もないビルの中にある。ビルに入ると、厳しいセキュリティチェックや、繁雑な来客手続きが私を待ち構えていた。中に入っていくと、広々としたスペースの指令室があり、人工衛星の管制室や空港の管制塔の内部を彷彿させた。壁には巨大なスクリーンが設置されており、運行中の新幹線の状況がすべて画面上に映し出されていた。職員1人当たり数本の新幹線を管制しており、列車内にいる運転手と一言二言の短い言葉で常に連絡を取り合っている。ダイヤに遅れがある場合、自動調整システムが後続の列車に通知する。車内ではすぐに前方車両や前方の駅で起こった事故などの状況が乗客に向けて放送される。ここでは、指令室の人為的ミスにより、追突事故が起こることはあり得ない。過去に一度だけ、車庫内を徐行中の新幹線が車止めを乗り越えて衝突したことがあったが、負傷者が出たわけではない。

 

コラムニスト陳言のブログ「日本スケッチ」

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