米国アニメは主人公が善良か凶悪かはっきりしているのに対し、日本アニメは性格が複雑で、主人公はいたずら好きで個性があり、時には残忍なものもある。また、米国アニメのキャラクターは現実にモデルがいるが、ピカチュウやトトロなどは抽象的なものだ。日本のアニメ業界関係者は、「現実の世界にはいろいろな限界があるが、アニメの世界では現実離れした人物や物語を作れる。日本アニメの真髄はこうした創造力にある」と話した。
日本の経済産業省の統計によると、世界中のアニメの6割以上が日本製で、2003年には、アニメを含むコンテンツ産業の市場規模は14兆7000億円に達し、今は日本のGDPの10%以上を占めている。
50年前、戦後すぐに始まった日本の若者のサブカルチャーが今になってこれほどの成果を上げるとは誰も思っていなかっただろう。数十年にわたって、アニメ、ゲームを始めとする若者のサブカルチャーは、「問題あり」「変態」「デストラクション」などのレッテルが貼られていた。今、サブカルチャーは徐々に「雅」文化に変化しつつあるほか、21世紀に日本が頼れる重要なソフトパワーを構築している。また象徴的な意義があるのは、アニメを専門に学ぶ大学や大学院が次々と設立されていることだ。2008年春、東京藝術大学の大学院はアニメーション学科を開設し、これまで私立大学にしかなかったアニメ専攻は、とうとう公立大学にも登場した。東京藝術大学には日本一流の芸術学科と大学院があるため、これは主流学術界に認められたことを意味する。
重要な成長スポットとなる理由