「中国側の責任者が一体誰なのか、わからないことも多々あります」
後藤さんは続けた。
新語“スマートシティ”は経済と関連づけて語られることが多い。そして基本的に政府部門のすべてが絡んだプロジェクトとなる。市長や地方の発展改革委員会が一斉に発言するものだから、一体どの部門の誰が実際の担当者なのかわからないということが頻発するとのこと。
後藤さんは経済産業省出身だ。
「同じようなことが日本の政府部門でも起きていました」
後藤さんがこうした事情を理解しているにせよ、中国のそれはさらに複雑な構造であり、対応は非常に難しいだろう。
環境保護、新エネルギー、そしてスマートシティ、中国での商機は拡大の一途だ。しかし一方で、後藤さんは今日も頭を抱えている。
「Billion Beats 日本人が見つけた13億分の1の中国人ストーリー」より
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年10月22日