中国人民政治協商会議第12期全国委員会第1回会議のグループ別討論会で、全国政協委員、中国社会科学院学部委員、国際研究学部主任、研究員の張蘊嶺氏は中国網(チャイナネット)の取材に対し、「日本の新世代の政治家の中で、歴史問題を公の場で認める人は減り、否定する人は増えている。それは、台頭する中国が日本の歴史を清算し、報復することを恐れているためである」と述べ、日本のこのような懸念は「意地悪い心で紳士の心を推し量る」ものだと主張した。
張蘊嶺研究員は、日本の中国に対する挑発と対抗について、以下の3つの理由を分析した。1つ目は、中国が強大化し、日本に対して歴史の清算を行い、報復することを恐れているため、歴史問題に目を向けられない。2つ目は、釣魚島問題において、中国が島嶼を奪い返すことを恐れているため、釣魚島の主権争いが存在することを必死に否定している。3つ目は、中国は東アジアおよび世界での影響力を絶えず高め、日本の市場シェアとかつての主導的な地位に直接影響したため、日本は納得できないでいる。
また、「政府活動報告で述べられたように、中国は平和的発展の道を歩み続け、独立自主の平和外交政策を堅持し、世界の持続的な平和と共同繁栄の推進に努めている。中国が報復するというのは余計な心配である。中日間には共通する利益の基盤があり、どちらも戦争による代償を負担することはできない」と話した。矛盾と紛争の解決方法については、日本側の誠意と双方の政治家の知恵にかかっているとの見解を示した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年3月9日