日本の安倍晋三首相が韓米に事前通告なしに朝鮮に特使を極秘訪問させたことを受け、日本は韓米日3カ国の協力体制から離脱するつもりだろうかと韓国紙・朝鮮日報は指摘した。また、日本が発動した侵略戦争を否定する安倍首相の最近の発言は、「安倍の日本」が北東アジアの懸念の種になりつつあると憂慮を示した。中国新聞網が16日、朝鮮日報の社説の内容として伝えた。内容は次の通り。
安倍晋三首相の側近である飯島勲・内閣官房参与が14日に訪朝したことがメディアによって明らかにされた。安倍首相は15日、飯島氏の訪朝について「ノーコメント」とした上で「日本人拉致問題などを解決するために(日朝)首脳会談が重要な手段なら、当然会談を考えるし交渉もしなければならない」と述べた。
飯島氏はかつての小泉内閣で首相の政務秘書官を務めた人物で、2002年と2004年に当時の小泉純一郎首相と共に平壌を訪問している。
韓国政府は「日本政府から飯島氏の訪朝について事前に何も聞いていない」と発表した。また、14日に訪韓した米国務省のグリン・デービス6カ国協議首席代表も「初めて聞く話だ」とコメント。その一方で、韓米両国政府はいずれも、飯島氏の訪朝は韓米日3国の朝鮮に対する立場に影響はないとの見解も示している。
韓米両国はこれまで朝鮮による日本人拉致問題について、日本がこの問題を解決するため朝鮮と独自に接触することを問題視したことはない。日本政府にとってこの問題は、ほかのいかなる政治的な懸案よりも優先すべき人道的問題だからだ。しかし、これまで日本と朝鮮はこの問題を事実上の国交正常化交渉とからめて話し合ってきた。