間違った歴史観を持つ自衛隊の暴走に警戒すべき

間違った歴史観を持つ自衛隊の暴走に警戒すべき。 安倍政権は6日、自衛隊の「暴走」を防ぐ「文官統制」を、防衛部門内で廃止することを閣議決定した。安倍政権は法的レベルから自衛隊の国内外の軍事活動の規制を緩めると同時に、組織レベルから自衛隊の手綱を一本また一本と取り外している…

タグ: 文官統制 自衛隊

発信時間: 2015-03-09 14:21:53 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

安倍政権は6日、自衛隊の「暴走」を防ぐ「文官統制」を、防衛部門内で廃止することを閣議決定した。安倍政権は法的レベルから自衛隊の国内外の軍事活動の規制を緩めると同時に、組織レベルから自衛隊の手綱を一本また一本と取り外している。歴史認識が懸念されている自衛隊が、手綱を取り外され狂奔する危険性が現実化している。

文官統制は、日本の軍隊の特殊な歴史、および日本国憲法の平和の理念に基づくものだ。日本は戦後、軍隊の「暴走」の教訓を汲み取り、文官統制を制定した。文官統制の廃止は、軍官が自衛隊の方針を決める中心的な勢力になり、日本の軍事政策の決定と推進を担うことを意味する。

これまでの自衛隊の歴史を見ると、自衛隊の高官は文官と比べ、危険な歴史観・憲法観・戦争観を持っている。その例を挙げていこう。

陸自・海自・空自の10人の高官は1963年、日本を再び軍国体制に転向させる有事立法、いわゆる「三矢研究」を進めた。この情報が明るみに出ると、参与者は機密漏洩の責任追及のみの処分となった。自衛隊統合幕僚会議議長の栗栖弘臣氏は1978年、憲法が規定する専守防衛の国策を疑問視する一連の文章を発表し、波乱を巻き起こし辞任した。自衛隊の一部の軍高官は2004年に連名で、集団的自衛権の行使を容認し、国防軍を設立するよう提案した。航空幕僚長の田母神俊雄氏は2008年、侵略の歴史を否定する文章を発表した。田母神氏はその後、極右色を持つ政治活動に従事し、自衛隊元幹部から支持を得た。

さらに深刻なことに、自衛隊の歴史認識は個別の問題ではない。靖国神社の刊行物によると、自衛隊は侵略戦争を美化する靖国神社の遊就館の見学を、「歴史教育」の科目としている。靖国神社の春・秋季例大祭で毎年、制服を着た自衛官の集団参拝を目にすることができる。

安倍首相の再任後、歴史修正主義が日本で横行しており、侵略を美化し、軍備をそそのかす論調が浮上している。一部の自衛隊OBは、右翼・保守的論調の指導者になっている。

日本共産党の『しんぶん赤旗』は、防衛大学校で必修科目となっている『防衛学入門』の中で、甲午戦争(日本名・日清戦争)から太平洋戦争に渡る侵略戦争が「自衛を基本とする」と定義されていたことを暴露した。興味深いことに、この教科書は第1次安倍内閣の政権運営中に編集された。このようにして育成された自衛隊が、どのような歴史認識を持ち、戦争を反省しているのかは想像に難くない。

これまで、文官統制を脅かす自衛隊は「下克上」のような立場であったが、安倍政権が発足すると両者は意気投合した。日本国憲法によると、首相は自衛隊の最高指揮官だ。安倍首相による「暴走」のリード、歴史修正主義と軍事大国主義の二つの駆動力を得た自衛隊は、手綱を取り外さざるを得ない。また集団的自衛権の行使を含め、当時の「三矢研究」で取り上げられた多くの安保法が、安倍首相によって次々と制定されている。

今年は日本の敗戦70周年だ。国際社会が警戒を緩めれば、2015年は自衛隊の「暴走元年」になるだけでなく、安倍首相が率いる日本の「暴走元年」にもなる可能性がある。 正確な歴史観の欠如を背景とし、その危険性がさらに高まっている。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年3月9日

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