ボイス・オブ・アメリカ(電子版)は16日、「米日の防衛相が会談し、両国による南中国海の共同巡航を発表した。米国のカーター国防長官は15日に国防総省で、訪米中の日本の稲田朋美防衛大臣と会談した」と報じた。「環球時報」が伝えた。
海軍軍事学術研究所研究員の張軍社氏は17日、環球時報の記者に対して「いわゆる共同巡航訓練にせよ、いわゆる戦闘巡航にせよ、実際には同じ共同巡航を指している。日本の防衛大臣は共同巡航を大々的に掲げていたが、記者会見で関連問題の即答を避けた。米日のプレスリリースも、同問題を曖昧にした。米国は積極的に他国を共同巡航に招待したが、フィリピンのドゥテルテ大統領は参加しないと表明している。南中国海の域外国であり、第二次大戦中に同地域で恥ずべき歴史を持つ日本は、南中国海問題で積極的な態度を示しており、下心があることが分かる。南中国海情勢が安定化に向かうなか、日本は執拗に南中国海問題に噛みつき、介入を深めようとあの手この手を尽くしている。これは地域の平和と安定を破壊しており、日本が同海域のトラブルメーカーであることが分かる」と述べた。
多くの国際メディアは、日本のこの行為が南中国海情勢を再び乱しかねないと懸念している。ドイチェ・ヴェレは17日「稲田防衛大臣の関連発言は、中国が南中国海問題で設定したレッドラインを越えることを意味するかもしれない。日本は今月、ベトナムに新型巡視船を供与する意向を示した。日本は先ほど、フィリピンに大型巡視船を供与することに同意し、かつ退役偵察機5機を貸与した。日本の南中国海への介入の意図について、中国の中央軍事委員会連合参謀部副参謀長の孫建国氏は、今年6月に開かれた第15回アジア安全保障会議で日本の防衛省の関係者に対して、日米が南中国海でいわゆる共同巡航もしくはその他の軍事行動を展開した場合、中国がこれを座視することはないとはっきり伝えていた。駐日本中国大使の程永華氏も同月下旬、日本の自衛隊が米軍の南中国海における航行の自由作戦に参加した場合、中国の譲れないラインを超えたことになり、中国はこれを絶対に容認しないと日本政府の高官に表明していた」と伝えた。
ドイツのテレビ局は17日、「日本と中国の緊張関係は本来、G20サミットによりやや緩和されていたが、日本の防衛大臣のこの発言により、日中関係が再び緊張化することになる。日本が本当に米国と南中国海の巡航を行えば、釣魚島での存在感の強化など、中国から反撃を受ける可能性が高い」と報じた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年9月18日