国際舞台の中心に上るに当たっては、より地球的な視野が求められるだろう。ここで今、当時の毛沢東主席と周恩来総理がタンザニア・ザンビア(タンザン)鉄道の建設支援を決定、という「大きな筆遣い」を回顧することも有益ではないだろうか。
中国は70年10月から76年7月にかけて、タンザニアとザンビアが1860.5キロの鉄道を建設するのを支援した。9億8800万元、約1億5000万ポンドの資金を投入、当時の外貨準備のおよそ3分の1を占めた。改革開放が始まった当初、一部の人はその必要はないと言って厳しく非難し、毛主席と周総理は大功を上げるのを好み、国力を上回ることを行った、との声も聞かれたほどだ。30数年が過ぎ、わたしたちは概ね比較冷静に評価を下すことができるのではないか。私は完全に価値あるものだと考える。先ず、国際的な意義が極めて大きいからだ。鉄道完成後、タンザニアのニエレレ大統領は興奮気味に「過去、外国人もアフリカで鉄道を建設したことはあるか、それはアフリカの資源を略奪するためだった。今日の中国の鉄道建設支援は、アフリカの経済を発展させるためだ」と強調。なんと素晴らしい言葉か。西洋人は最も早くアフリカに行ったが、何世紀にもわたり、彼らとアフリカとの関係は略奪と被略奪、抑圧と被抑圧、侵略と被侵略の関係だった。中国がアフリカに行ったのは西洋人よりずっと後のことだが、われわれがアフリカと確立したのは、平等で相互尊重、互恵・共同利益の関係である。この関係は西側とアフリカのそれとは鮮明な対照をなす。タンザン鉄道のような一里塚となるプロジェクトがなくとも、二者の対比はこれほどまでに鮮明になり得るだろうか。2種類の関係を比較した場合、どちらの関係が国際関係の進歩と光明の一面をより示すことができるのか。当然、後者である。世界はいつでも進歩と光明に向けて歩まねばならないものであり、われわれが世界の進歩と光明のために3分の1の外貨を費やしたことは、価値のないものとでも言うのだろうか。
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