戦後、米国はずっと日本に軍隊を駐留させてきた。在日米軍の兵力は約4万1千人、そのうちの多くが本土から遠く離れた沖縄県に集中している。「日米安保条約」と「日米地位協定」に従い、米国は日本に対し防衛義務を負い、日本は米国に無償で駐屯地と施設を提供するとともに、在日米軍の経費の一部を負担することになっている。では、日本が在日米軍のために使っている経費には何が含まれるのだろうか?中国青年報の電子版が伝えた。
◇協定に規定された双方の限定的な義務
在日米軍の経費は日米両国政府が共同で負担することになっている。「日米地位協定」第24条に日本側が負担する経費として次の4つが明記されている。
(1)基地周辺対策費。日本の国土は小さいため、米軍施設の多くが都市や工業地帯と隣り合わせになる。米軍基地の航空機の離着陸などにより地元住民の生活環境や地域の経済は大きな影響を受ける。そのため日本政府は各地の実際の状況に合わせ、できるだけ地元の負担が減るよう相応の補償金・補助金を市級している。
(2)民公有地賃貸料。日本本土の米軍基地の多くは公有地に建てられ、日本政府が無償で提供したものだが、沖縄は私有地がわりと多いため、日本政府は賃貸料を支払う必要がある。例えば嘉手納基地の07年度の賃貸料は254億7600万円だった。在日米軍の高速道路使用量もすべて日本政府による負担だ。
(3)施設移転費。
(4)その他経費。海上訓練時の漁師への補償など。
同協定をみると、日本の義務は無償で米軍への基地提供だけで、基地内の施設の新たな建設や修理などは米国側が自ら負担することになっている。
◇自らが提案した「思いやり予算」