対外援助ボランティア
対外援助ボランティアは、中国がその他の発展途上国にボランティアを選抜し派遣し、教育、医療衛生およびその他の社会発展の分野で現地の人びとにサービスを提供することを指す。現在、中国によって派遣されたボランティアは主に対外援助青年ボランティアと中国語教師ボランティアからなる。
2002年5月、中国は初めて5人の青年ボランティアをラオスに派遣し、教育と医療衛生分野で半年のボランティアサービスを展開した。2009年末現在、中国はタイ、エチオピア、ラオス、ミャンマー、セイシェル、リベリア、ガイアナなど19の発展途上国に計405人の対外援助青年ボランティアを派遣し、サービス範囲は中国語教学、中医学による治療、農業科学技術の普及、スポーツトレーニング、コンピュータートレーニング、国際救援などの分野にわたるものであった。そのうち、エチオピア、ガイアナなどの多くの国に継続派遣を行った。2003年から、中国は海外に中国語教師ボランティアの派遣を始めた。2009年末現在、世界の70余の国に中国語教師ボランティア延べ7590人を派遣した。
債務減免
債務減免は、中国が一部の発展途上国の期限の来た政府債務を免除することを指す。被援助国の対中国政府債務に対して、中国政府は返済の圧力をかけることはいままでなかった。無利子貸付の期日が来た時、被援助国が返済の困難に直面した場合、中国政府は従来から弾力的な処理方法をとり、二国間の話し合いを通じて返済の期限を伸ばしてきた。経済が困難な国の債務負担をさらに減らすために、中国政府は2000年の中国・アフリカ協力フォーラムの第1回閣僚級会議、2005年の国連発展資金調達に関する首脳会議、2006年の中国・アフリカ協力フォーラム北京サミット、2008年の国連のミレニアム発展目標に関するハイレベル会合、2009年の中国・アフリカ協力フォーラム第4回閣僚級会議と2010年の国連ミレニアム発展目標に関するハイレベル会合で、中国と外交関係のある重債務貧困国と後発発展途上国に対し、期限の来た無利子貸付の債務を前後して6回も免除した。2009年末現在、中国はアフリカ、アジア、ラテンアメリカ、カリブ諸国とオセアニアの50カ国との間で債務免除議定書に調印し、期限の来た債務は計380口で、金額にして255億8000万元を免除した。
表2 中国政府の被援助国の債務免除に関する統計
(2009年末現在)
地区 |
国家数 |
債務免除の件数 |
債務免除金額 (億元) |
アフリカ |
35 |
312 |
189.6 |
アジア |
10 |
41 |
59.9 |
ラテンアメリカとカリブ諸国 |
2 |
14 |
4.0 |
オセアニア |
3 |
13 |
2.3 |
合計 |
50 |
380 |
255.8 |