カナダの軍事情報誌「漢和防務評論」のピンコフ編集長は「殲20ステルス戦闘機が世界を震撼」という論評で、「中国軍の戦略的空輸力の弱さは一般的な予想を上回るものだ。大型輸送機の不足は著しい」とし、それに比べて冷戦時代の旧ソ連空軍はIL-76輸送機だけでも500機、今の米空軍はC-17輸送機を約200機している。
アジアでは、インド空軍が大中型輸送機を40機と、米国、ロシアに続く数を保有している。また、インドが発注したC-130J輸送機6機の引き渡しも現在進められており、さらにC-17を約10機調達する計画だ。一方日本の国産大型機XC-2は2010年に初飛行を実現した。
実際に中国はずっと努力を続けている。しかしこれまでの経験から、国外の装備は頼れないことがわかっている。中国は2005年にIL-76」MD軍用輸送機34機とIL-78MK空中給油機を調達したが、2006年3月以降、同契約はロシア側の都合で凍結されている。中国空軍にとって、根本的な方法は国産大型輸送機をいち早く飛ばすことだ。しかし大型輸送機の開発周期は戦闘機並みだ。中国空軍が長距離輸送力を高めるにはまだ長い道のりを歩まねばならない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年1月29日