殲20は昨年、周辺国の空軍の装備更新と同じ歩調を保つという希望を中国人に与えた。
中国空軍は高原作戦力を実現したが、長距離輸送力は依然として最後のネックになっている。
「人民解放軍空軍は今世界第2の強大な空軍になる努力をしている。現在の趨勢をみると、この目標は近いうちに達成するだろう」。昨年11月14日、インドの防衛サイトは中国空軍の現状についてこう評価する長文を掲載した。
「これは事実なのか?」と疑問の声もあるだろう。
2011年の中国空軍に関するニュースをまとめ、煩雑な表象の背後を整理すると、答えが出てくるかもしれない。
資料写真:リビア居留者退避を実施する中国の輸送機
2011年、中国外交部はリビアから冷戦後世界最大の在外居留者退避を実施。非戦争軍事行動の急先鋒として空軍のIL-76MD輸送機4機が参加した。その後、空軍輸送航空兵は9月にパキスタンに、10月にタイに支援物資を空輸した。
空軍は非戦争軍事行動の実施において独自の優位性がある。その優位性は大型輸送機の長距離輸送能力によるものだが、長距離輸送で中国空軍は実際の需要や強国の基準とまだかなりの開きがある。リビア退避を例にとると、外交部が発表したデータによれば、リビアから3万5860人が撤退。空輸による撤退では民間航空機91機、軍事機12機、外国のチャーター機35機が使われた。空軍輸送機による輸送の割合をみれば、現在の軍事当局の長距離空輸方面の不足がわかる。