米国と日本、欧州連合(EU)はこのほど、いわゆる中国のレアアース (希土類)輸出規制をめぐり世界貿易機関(WTO)に提訴した。
レアアースはスマートフォンからハイブリットカー、軍用設備まで様々な製品に欠かせない材料となっている。 中国のレアアースの生産量は世界の約95%を占める。あまり知られていないこの金属が高価なのは輸出を規制しているからだと人々は思うだろう。この問題について、オバマ大統領らは反省し、中国を放っておくべきだ。
米国などの国は、中国はその特有商品をもっと多く販売するべきだと訴えている。その意見には驚かされる。
まず、今回のやり方は、アラスカや米国の統治下にある石油が豊富な地域のさらなる開発を求め、米国が豊富な鉱物資源採掘に関する各種規制の緩和を中国がWTOに提訴するようなものだ。中国がもし本当にそうしたら、米国の政界や民衆がどう反応するかは想像に難くない。われわれは他国が米国の問題に干渉することに憤るだろう。われわれが他国の問題に干渉し、「わたしが採掘させるものを採掘し、そしてわたしに売ってくれ」と言ったなら、われわれはすでに最低ラインを越えたといえるだろう。