中国が防空識別圏設定を発表すると、日、米、豪、カナダなどが騒ぎ立て、日米両国は非難や抗議とともに、軍用機を派遣して挑発を行い、そのメディアもそろって中国を攻撃し、「名ばかりの存在」とからかう声まである。こうした尋常でない反応は却って中国が日米の痛いところをつき、彼らが飛び上がったことを証明している。
これらの騒ぎから、彼らの非難はまったく筋が通らないだけでなく、まったくあやふやなことに気づく。彼らの最初の非難は、中国の航空識別圏は「一方的に設定したもので、合法的ではない」というものだが、どの国の航空識別圏が他国または国際社会の同意を経たものか?米国は航空識別圏の創始者だ。1959年に航空識別圏を発表した際、誰の意見を求めたか?日本は1959年に米国から航空識別圏を移管後、1972年と2010年に一方的に航空識別圏を拡大したが、どの国の意見を求めたか?中国はこれらの先例に従って航空識別圏を設定したまでで、なぜ日米などの同意を得る必要があるのか?これが横暴な論理でなければ何なのか?中国には「統治者が好き勝手なことをやる一方で人民の自由を制限する」ということわざがあるが、まさにその通りだ。
中国に対する2番目の非難は、中国の航空識別圏の設定が地域の緊張を激化したというものだが、周知の通り、東中国海の緊張は日本政府が不合法に釣魚島(日本名・尖閣諸島)を国有化したことに由来し、日本政府は今でも釣魚島に領有権争いが存在することを認めていない。次に中国が航空識別圏を発表後の3日以内にまずは米国、次に日本が軍用機を出動させた。こうした挑発を意味する行動こそ東中国海の情勢を悪化させている原因だ。