2012年は「輸入超過年」になるか

2012年は「輸入超過年」になるか。 現在の中国の輸出は思わしくなく、欧米市場は益々勢いを失っているために、日本でも前代未聞の輸入超過が起きている。仮に2012年の中国の輸出成長率が6%下降し、輸入が拡大し続ければ、2012年もまた中国の「輸入超過年」となってしまう…

タグ: 中国 貿易赤字 貿易黒字 輸入 輸出

発信時間: 2012-02-25 10:07:50 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

2011年、中国が対外貿易政策は「輸出安定、輸入拡大、輸出超過削減」を目指す新たな目標を打ち出してから、中国の2011年の輸出入の差額は1551億4000万米ドルまで下がり、前年同期比14.5%減で、輸出と輸入の差額が明らかに縮まったことが分った。中国の対外貿易はすでにバランスの取れた安定期にあると言えるだろう。欧米諸国が貿易のアンバランスを理由に中国に目くじらを立てることもなくなるはずだ。

しかし、このような状態にはある傾向が潜んでいる。つまり、一心不乱に輸入を拡大し、向こう見ずに外貨を使い果たしてしまうことになる。巨額の外貨準備高は重荷になるため、あの手この手を使ってでも少なくするべきで、大幅な輸入拡大は外貨備蓄を減らすことができるため、輸入超過を恐れる事はないと指摘する声もある。しかし、一方では現在の中国の輸出は思わしくなく、欧米市場は益々勢いを失っているために、日本でも前代未聞の輸入超過が起きている。仮に2012年の中国の輸出成長率が6%下降し、輸入が拡大し続ければ、2012年もまた中国の「輸入超過年」となってしまう。

第一に、輸入を拡大し、外国のものを消費することは、輸出を拡大することよりも容易いだけでなく、外国のメーカーや政府からも喜ばれる。しかし、中国は大富豪ではなく、まだ多くの貧困層やギリギリの生活を強いられている人がいる。まだまだ長い年月をかけて、貯蓄をしていかなければ、先進国には追いつけない状態なのだ。そのため、輸入の拡大は程ほどに行い、輸入と輸出のバランスを保つべきであり、故意に輸入超過の状態を作ってはいけない。

第二に、むやみやたらに輸入を拡大すれば、お金の無駄遣いをすることになり、苦労して貯蓄してきた外貨を浪費してしまう。衝動的に輸入し、お金を湯水のように使ってしまう事は多くの弊害をもたらすことになる。中国はアメリカやEUのように貨幣の鋳造権を持っていないので、輸出でこつこつと貯蓄を増やしていくしかないのである。性急に浪費し、それに慣れてしまえば、貯蓄する習慣を取り戻すのは難しくなってしまう。中国の貯蓄はどんどん少なくなり、いつかはゼロになってしまう。これは貨幣の鋳造権を持たない大国にとって、国際社会での威力が弱まってしまうことに繋がる。

外貨を貯蓄するプロセスは、中国の環境コストや人的コストを長い歴史の中で人為的に押し下げてきたプロセスでもある。この「抑制」に対し、まだきちんと埋め合わせも行っていない。そのため、中国が貯めてきた外貨は衝動的に外国製品、特にぜいたく品を買うことで使ってしまうのではなく、対外投資するべきである。鉱山や鉄道、公共道路、工場などに直接投資して資金を上手に活用するべきだ。また、リスクをコントロールできる範囲内である程度の国債や優良な会社の妥当な価格の株式など購入し、投資の効果を高めることもできる。

第三に、輸入を拡大する一方で、輸出を促進することにも手を抜いてはいけない。欧米諸国からの注文が減少している中、輸出業界へのバックアップを怠り、対外貿易の企業が不振に陥っているのを見てみぬ振りをしていれば、国内の就職状況や経済成長、世界経済の発展モデルに仲間入りするチャンスに打撃を与えるだけでなく、今後、もう一度国際市場で失ったものを取り戻すことさえも困難になってしまう。2012年、中国の造船業界は全体的に注文不足に苦しんでおり、多くの中小の造船工場が倒産に追い込まれた。このような状況の中で、関連企業が輸出の注文を増やす対策を講じて、新たな買い手を見つけなければ、業界が培ってきた成果は水の泡になってしまい、今後更に競争力のある産業グループを形成するのが難しくなってしまう。そのため、中国は輸入を拡大するのと同時に、国外の最先端技術、安価な資源や人材を手に入れることに取り組み、輸出製品のレベルアップや品質改良に努めるべきである。

輸入超過を恐れる必要はないが、ある一定のバランスを失ってはいけない。盲目的に輸入を拡大し、外貨を浪費してしまうのではなく、国際社会で物が言えるだけの実力を保っておかなければいけない。

(著者:外交学院教授 周永生)

「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年2月25日

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