「中国人は何に対しても安定を求める人が多い。安定した仕事、生活の安定、伝統的な概念が、若者の多くに『家を買わなければならない』という観念を持たせる。この観念は、北京や上海など大都市でより顕著だ。いまや若者は家や車を持たなければ結婚できないと思う人が多く、不動産を重視しすぎている。」と陳副秘書長は語る。
若者が不動産購入を急ぐとどのような影響が考えられるか。アンケートでは、「若者の生活負担が重くなり、生活レベルが下がる」(67.3%)、「社会に『不動産不安症』が増える」(58.0%)、「若者にかかるプレッシャーが増し、仕事でがんばれなくなる」(56.4%)などが挙げられた。
「親のすねかじりが深刻になる」(53.1%)、「不動産価格が上昇し続ける」(50.0%)、「若者同士が過当競争になる」(32.4%)、「卒業して直ぐに不動産購入するという考えが盛んになる」(23.8%)などの意見が続いた。
「大勢の若者の理性的でない不動産欲は、不動産価格の高騰激化を大きく後押しするだろう。」陳副秘書長は、中国の年間不動産総供給数は最大でも900万戸に満たず、不動産会社はプロジェクトの立ち退きに通常5年から8年かける必要があることから、現在、2億人といわれる80年代、90年代生まれの若者がみんな都市で不動産購入をするとしたら、それに応じる莫大な供給数を提供することはまったく無理だと指摘する。みんなが同じ時期に家を買わなければならないとなると、悲惨な結果を生むことになるだろう。みんなで不動産を奪い合い、不動産価格は急激に高騰するだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年4月17日