中央銀行の資産増加、経済にどんな影響を与える?

中央銀行の資産増加、経済にどんな影響を与える?。

タグ: 人民元 通貨 過剰発行

発信時間: 2012-04-24 16:51:29 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

ここ5年で、人民銀の総資産は119%増加し、2011年末時点で28兆元に達した。一方、知名度が更に高いFRBとECBの総資産はそれぞれ3兆ドルと3兆5000億ドルだった。中国の広義マネーサプライ(M2)は過去5年で14.6%増加し、2011年末には残高が85兆2000億元に達している。「新華ネット」が伝えた。

金融問題に詳しい趙慶明氏は、中国人民銀行(中央銀行)のバランスシート(貸借対照表)の拡張と構造変化は主に、中国の輸出拡大傾向と人民元上昇予測、外貨準備高の累積を反映していると指摘する。外貨準備高の増加の過程は人民銀行の資産増加とベースマネーの上昇の過程である。

中央銀行は人民元の為替相場を安定させるため、巨額の外貨建て資産を購入し、バランスシート上に外国為替資金残高を計上する一方、中央銀行手形を発行し、預金準備率を引き上げるなどの方法でヘッジを行い、流動性を抑制している。

経済評論家の余豊慧氏によると、国際準備通貨と決済通貨である米ドルは世界で流通しているため、米国がドルをどんどん発行すれば、世界各国がインフレの影響を受けることになる。中国はそれとは違い、人民元相場への規制と国際通貨ではないことから、人民元を大量発行しても国内で流通するだけで、インフレは国内にとどまる。

総体的経済、経済力、国民所得、、社会全体の資産などでは米国に遠く及ばない中国だが、11年末のマネーサプライ(M2)は13兆8000億ドル、金融深化比率(M2/GDP)は189%に達した。一方、米国のM2は9兆6000億ドル、M2/GDPはわずか64%だった。人民元の過剰発行はインフレへの促進力が大きいことが伺える。同時に、通貨の過剰発行による中国経済の長期過熱によって、長期的な巨額投資やバブル成長の弊害も現れてきている。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年4月24日

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