独フランクフルト空港は今週、最新の顧客サービスを実施し始めた。地元ドイツで生まれ育ったWasim Hussainさんは、中国語が堪能であることから、中国人観光客の買物ニーズに対応するため、空港内免税エリアでの中国人客向けショッピング・ガイドに抜擢された。この販促策はいたってシンプルだ。ショッピング・ガイド(トルコ人であろうとその他の中東諸国出身者であろうと)が、自分が熟知している言語を(中国語)を使って、高級ブランドのセールスポイントを紹介すれば、中国人観光客は、必ずと言っていいほど、財布からクレジットカードを取り出して買物する気になる。6日付香港「南華早報」記事(原題:中国人旅客、欧州の空港で熱烈歓迎を受ける)を引用して環球時報が報じた。
フランクフルト空港に降り立つ中国人観光客は年間100万人、中国人は同空港にとって最大の顧客群となった。どんな方法であろうと、顧客獲得に向けた努力すればするだけ、見返りも大きくなる。上記の例は、欧州の小売業者が中国人観光客の財布の紐を緩める目的で打ち出した一つの作戦に過ぎない。世界観光機関(UNWTO)の統計データによると、中国大陸部観光客の2011年消費総額は、前年比32%増の730億ドルに達し、今年も同様の伸びを示している。中国人は今や、ドイツ人を抜き、世界トップの消費者群となった。
統計データによると、今年第3四半期(7?9月)、中国人観光客による免税品購入額は58%増加した。中国人はすでに、ロンドン・パリ・フランクフルト各空港にとって最大の消費者群となった。中国人が買物に臨む姿勢は、いたってシビアだ。ロンドンのヒースロー空港やパリのシャルル・ド・ゴール空港でショッピングをした経験がある人は、口を揃えて、「混みあっているショッピング・エリアで、押し合いへし合いしながら買物するのは、あまり気分が良いものではない。中国がいつはっきり目覚めて、失われているチャンスをきちんとつかめるのか」と感想を述べている。
中国大陸部では、ぜいたく品に対する課税率は20%を上回る。この税率の高さが、中国人の海外ショッピング熱をさらに高める要因となっている。税金を節約できるだけではなく、人民元高による利益も大きな魅力だ。欧州に行くと、対ユーロ人民元換算レートはさらに高くなる。このような状況から、中国人観光客の購買力はさらに強まり、大量の資金が中国から流出するという結果が生まれる。
「人民網日本語版」2012年12月7日