経験3:都市群の配置によって、人口圧力を軽減
大都市圏に都市群を配置し、周辺都市の質を高め、人口流入圧力を緩和することは、都心の人口圧力を軽減する根本的な戦略である。日本は、一つの都市に人口が過度に集中することによってもたらされる問題を解決するために、都市群の配置という方法を採用して、地域の上で一つの相互関連、相互依頼の都市圏を構成し、これによって都市の収容能力を拡大し、都市の連合影響力を高めている。
東京圏は東京都と周辺の埼玉県、神奈川県、千葉県からなり、総面積は1万3280平方キロメートル、人口は3670万人(2009年時点)、GDPは全国の3分の1強を占める。日本最大の金融、工業、商業、政治、文化の中心であり、「ニューヨーク+ワシントン+シリコンバレー+デトロイト」型の多機能が一体となった総合的な大都市圏だと見なされている。
東京都市圏はこれまで5回計画され、最終的に東京「一極集中」から多核多圏域型の都市構造への移行を実現した。東京都市圏の各都市の役割分担は非常に明確である。例えば、多摩地区はハイテク産業、研究開発機関、商業、大学が集中する地である。埼玉地区は、政府機関、住宅、生活、ビジネス機能が集中する地であり、ある意味で日本の副都ともいえる。