日本サッカーの底力はどこからきているのか?それは「人の和」ともいえるかもしれない。「人の和」はただ単に「和気藹々」としていることではない。制度や秩序を尊重した上で、調和のとれた状態をいう。小学校のサッカーリーグでさえ経験豊富な審判がかり出され、資格をもったコーチが指導にあたるなど、日本人の厳格な国民性は日本サッカーの各リーグの随所にまで浸透している。日本サッカー協会は4年がかりで全国47都道府県のサッカー協会を法人化させた。財務の透明化をはかるのがその目的だ。Jリーグの管理者は、どのチームのネーミングにも商業色が混じることを不可とし、サッカークラブはスポンサーに頼った経営形態ではなく、サッカーを主要産業とする会社であることを要求している。制度的な保障があるからこそ、日本のサッカーは好循環の発展軌道に乗ったといえる。
「人材」、「人気」、「人の和」。この三要素があるからこそ、日本のサッカーは20年後、「ワールドカップを制す」という自信に満ちた言葉を言い放つ底力をつけたのかもしれない。今回のフォーラムにおける川淵氏の発言の中で、「日本人はサッカー、スポーツに対して、幸せな国をつくるためのものだという思いがある」という言葉が最も印象深かった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年7月7日