沖縄にある米軍の基地
米ウォールストリートジャーナル誌(電子版)は4日、ウィキリークスが明らかにした米大使館の電文を引用し、沖縄県の人々は中国を脅威とみなしておらず、却って日本と米国のほうが沖縄により大きな傷を残したと認識していると伝えた。詳しい内容は次の通り。
沖縄の人々がどうして米軍の駐留に態度を保留しているかについて、騒音問題や米兵の野蛮な行為などいろいろな解釈がなされているが、実は別の理由がある。ウィキリークスが明らかにした米大使館の電文によると、沖縄の人々は軍事力が拡大する中国を脅威とみなしておらず、東京やワシントンとまったく違った認識を持っているというのだ。
電文は06年4月26日に那覇の米領事館が配信。「沖縄付近の海域における活動を含め、中国の経済と軍事活動が急速に拡大しているが、沖縄の人々は米国や日本のように中国に対する脅威を感じていない。このことが地元住民の沖縄の米軍基地に対する見方に影響している」という内容だった。
那覇領事館のトーマス・ライク総領事が送ったこの電文には、沖縄の人々が中国を恐れないのは、沖縄と中国は歴史的に縁が深く、両者ともかつて日本から悪辣な待遇を受けたという共通の背景があると書かれている。また、戦中、特に沖縄戦中に起きたエピソードに触れ、中国と沖縄の前の琉球王国との間の友好的な交流の歴史も簡単に紹介している。
電文は、米側と沖縄地方当局が繰り返し行った会談を詳細に記録。この南部の島では中国をほぼ脅威と見なしていないことを明らかにしている。