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発信時間： 2011-08-14 09:42:36 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

プラザ合意後、急激な円高により日本経済は不況に陥り、日本の大企業はその対策に追われた。その後、バブル経済が崩壊、それ以降の長い低迷期を耐えてきた。これまで日本政府は産業構造の改革を推進していたものの、まともな業界再編はこれまで出現していなかった。電力と電気通信、この2大産業が日本経済を支えていたことが主な理由とされる。だが今は情勢が大きく変わっている。電力業界と電気通信業界はいずれも自分の業界を守るのが精一杯で、他の業界まで支えられなくなってきている。そのため、国内での競争で疲弊する前に、業界内の淘汰を行ない、産業構造の変革を行なう必要が出てきたのである。

また、日立製作所と三菱重工業の事業統合は、国際競争力の向上を狙ったものでもある。

今まで、グローバル市場に単身で乗り込んだ日本企業は、激しい競争に身をさらされボロボロにされてきた。例えば、ガスタービン分野では米ゼネラル・エレクトリック（GE）が世界シェアの44％、 独シーメンスが28％を占めており、3位の三菱重工業のシェアはわずか8％である。鉄道分野でもカナダのボンバルディア、仏アルストム、独シーメンスの「鉄道ビッグ3」が世界シェアの半分以上を占めており、日立製作所のシェアは5％にも満たない。今年3月、三菱重工業はマレーシアにおける石炭火力発電所の受注合戦で、仏アルストムに敗れた。また、昨年9月、ブラジルにおける鉄道建設プロジェクトを巡って、カナダのボンバルディアに敗れている。

日立製作所と三菱重工業は、経営統合により、2社それぞれの強みが補完し合うことになる。日立製作所はインフラ整備事業、情報と制御のシステムにおいて強みがあり、三菱重工業は風力、地熱、太陽光エネルギー発電などの分野において先端の技術を確立している。将来、次世代電力網 「スマートグリッド」や環境配慮型都市「スマートシティ」プロジェクトにおいて、米ゼネラル・エレクトリック（GE）や独シーメンスなどに匹敵し得る実力をつけている。

今、日本の大企業の多くが、国内市場からグローバル市場に視野に移し始めている。グローバルレベルの競争に打ち勝てる企業体力を獲得するためのM&A・業界再編が成長戦略として欠かせなくなっているのだ。

 

「中国網日本語版（チャイナネット）」2011年8月14日

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